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「予選で遅いフェラーリ」いまだ問題点を解決できず

2016年06月01日 15:01  AUTOSPORT web

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2016年モナコGP 予選でのベッテル
フェラーリは、F1の予選で最大限の速さを発揮できない理由を、いまだに理解できずにいる。 

 セバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンは、スペインGPの予選でのペースに疑問を抱き、その後のインシーズンテストでベッテルと育成ドライバーのアントニオ・フォッコが問題の解決に取り組んだ。

 しかし、フェラーリはモナコGPでも苦戦。ベッテルはポールポジションを獲得したダニエル・リカルドに0.93秒もの差をつけられ、ライコネンはさらにコンマ2秒ほど遅かった。モンテカルロの狭く、コーナーの多い市街地コースではオーバーテイクの機会が限られる。ライコネンは序盤でクラッシュ、生き残ったベッテルも十分にペースを発揮できないままにレースを終えた。

 チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネは、予選で抱える問題について以下のように語っている。

「バルセロナのQ3とモナコの予選では速さが十分ではなかったので、言い訳はしたくない。レース中は学習をしつつ、その対価を払っていたようなものだ。何が問題なのかを、理解する必要が大いにある。モナコでのQ1は1分14秒610で、Q3では、ほとんどタイムを縮められなかった。そこに解決すべき問題があるということだ」

 ベッテルは「バルセロナとモナコで学んだことがある。考えるまでもなく、予選でマシンを前方につけることができれば、日曜日は楽なものになる」と話す。

 昨年の同時期にはトップのメルセデスに84ポイントもの差をつけられていたフェラーリだが、今年は67ポイント差で追っている。しかし今シーズンは3位のレッドブルに9ポイント差にまで迫られているのに対し、昨シーズンは3位のウイリアムズに77ポイントの大差をつけていた。



 フェラーリはレースに勝てるだけのペースがあることを証明しているものの、いまだ勝利できずにいる。モナコでは今シーズン初めて、表彰台を逃す結果となった。しかし「タイトル獲得が困難になっていると感じているか」と聞かれると、アリバベーネは以下のように答えた。

「それはない。モナコでの(ダニエル)リカルドは非常に良かったし、(優勝した、ルイス)ハミルトンは調子を取り戻しつつある。我々がすべきことは、集中力を維持すること。焦点を曖昧にせず、前進することだ。今シーズンのチャンピオンシップは、かなり面白くなりそうだ」

<データで見る、フェラーリの予選>

 ポールポジションと、Q3で上位につけたフェラーリのドライバーとの差は以下のとおり。カッコ内は、2015年のデータ。

オーストラリア:ベッテル3位 +0.838秒(ベッテル4位 +1.430秒)
バーレーン:ベッテル3位 +0.519秒(ベッテル2位 +0.411秒)
中国:ライコネン3位 +0.570秒(ベッテル3位 +0.905秒)
ロシア:ベッテル2位 +0.706秒(ベッテル4位 +0.852秒)※
スペイン:ライコネン5位 +1.113秒(ベッテル3位 +0.777秒)
モナコ:ベッテル4位 +0.930秒(ベッテル3位 +0.751秒)

※備考:2015年シーズンのロシアGPは、シーズン終盤の10月に開催