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ペドロ・コスタ監督、過去作の35mmフィルム上映&6月下旬の再来日決定

2016年06月01日 10:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『コロッサル・ユース』

 最新作『ホース・マネー』の日本公開を6月18日に控えるペドロ・コスタ監督の過去作、『ヴァンダの部屋』と『コロッサル・ユース』の35mmフィルム上映とコスタ監督の来日が決定した。


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 『ヴァンダの部屋』は、コスタ監督が少人数のスタッフとともに、ポルトガルの首都リスボンのスラム街フォンタイーニャス地区に暮らす、ヴァンダとその家族の姿を描いた2000年の作品。第55回カンヌ国際映画祭でフランス文化賞(最優秀外国映画作家)を受賞した。


 『コロッサル・ユース』は、『ヴァンダの部屋』に続き、フォンタイーニャス地区を舞台にした2006年の作品。カーボヴェルデからの移民ヴェントゥーラが、新しい集合住宅と荒廃した貧民窟を行き来する模様を描く。第59回カンヌ国際映画祭ではコンペティション部門に正式出品された。


 いずれの作品も、最新作『ホース・マネー』の公開にあわせて、6月18日から7月15日の期間に、35mmフィルムで上映が行われる。『ホース・マネー』は、『ヴァンダの部屋』『コロッサル・ユース』と同じく、リスボンのスラム街フォンタイーニャス地区が舞台で、『コロッサル・ユース』の主人公ヴェントゥーラが出演。ポルトガルのカーネーション革命やアフリカ諸国における植民地支配からの独立などを背景に、ポルトガルに暮らすアフリカ移民の苦難の歴史と記憶を、ひとりの男の人生の終焉とともに、虚実の入り混じった手法で描き出す。


 また、4月に来日し、本作の公開を記念したトークイベントを行ったコスタ監督の再来日も決定。6月下旬にユーロスペースでイベントが行われる予定だ。詳細は後日発表される。(リアルサウンド編集部)