世界ラリークロス選手権(World RX)は29日、イギリス・リッデンヒルで第4戦が行われ、マティアス・エクストローム(アウディS1)が3連勝を飾った。
この週末、タイヤのパンクやエンジンのマイナートラブルに苦しめられたエクストロームだが、セミファイナル2ではファイナルへ向けタイヤを温存しながらも勝利。ファイナルの1列目グリッドを確保した。セミファイナル1は王者ペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)が制している。
そのほか、ファイナルにはアンドレアス・バッケルド(フォード・フィエスタRSRX)、ティミー・ハンセン(プジョー208WRX)、ケビン・ハンセン(プジョー208WRX)、ティミー・ティマラザヤノフ(フォード・フィエスタ)が進出した。
迎えたファイナルのスタートで、エクストロームはスタート直後にジョーカーラップの走行義務を消化。4番手から巻き返しを図る。
1周目を終えて、トップはソルベルグ。2番手にティミー・ハンセン、3番手にケビン・ハンセンと続いていく。
トップのソルベルグは4番手エクストロームとのギャップを3.3秒まで広げ、4周目にジョーカーラップを走行。しかし、エクストロームとのギャップがわずかに足りず、逆転を許してしまった。
3番手に浮上したエクストロームは、前を走る2台がジョーカーラップへ向かったファイナルラップに首位を奪還。ソルベルグにオーバテイクの隙を与えずにトップチェッカー。第2戦ドイツRXから3連勝を飾った。2位はソルベルグ、3位はティミー・ハンセンが入っている。
レース後、エクストロームは「今年、これだけ勝てているのは去年まったく勝てなかったから」と冗談混じりに喜びを語る。
「今週末は僕のキャリアのなかでもっともタフな戦いを強いられた週末だった。ペター(・ソルベルグ)のスピードについていくのが難しく、フラストレーションが溜まっていたよ」
「タイヤを温存したことと、ジョーカーラップの戦略が決まったことが勝因だと思う」
前戦のベルギーRXで今季初の表彰台を獲得したセバスチャン・ローブ(プジョー208WRX)はセミファイナル2で敗退。ケン・ブロック(フォード・フィエスタRSRX)はセミファイナル進出を逃している。
WorldRX第5戦は6月10日~12日にノルウェー・ヘルで行われる。