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【速報】F1から来たルーキー、ロッシが第100回インディ500制覇。歴史に名を刻む

2016年05月30日 05:21  AUTOSPORT web

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第100回インディ500/スタート
100回目の開催を迎えた伝統のインディアナポリス500マイルレース。29日に行われた決勝レースは、ルーキーのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が勝利した。佐藤琢磨は、レース中盤に2番手へ浮上するも、163周目にバランスを崩しウォールに接触。悔しいリタイアとなった。

 スタート前から恒例イベントが続々と行われ、インディアナポリス・モータースピードウェイを満員にした観客のボルテージは上がっていく。エンジン始動コールが行われ、40万人が見守るなか、12時半にスタートを迎えた。

 オープニングラップでトップに立ったのは、3番手スタートのライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。序盤はポールポジションのジェームズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)とリードチェンジを繰り返す。この2台に、ジョセフ・ニューガーデン(エド・カーペンター・レーシング)とタウンゼント・ベル(アンドレッティ・オートスポート)が上位争いを繰り広げる。

 中盤、スピードを上げてきたエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)とトニー・カナーン(チップ・ガナッシ)の優勝経験者ふたりがトップ争いに加わる。

 115周目、ミカエル・アレシン(シュミット・ピーターソン)が単独スピンしクラッシュ。コナー・デイリー(デイル・コイン)もバランスを崩し、4度目のイエローコーションに。このタイミングでピットインしたアンドレッティ・オートスポート勢に思わぬアクシデントが起きる。

 トップを争っていたハンター-レイとベルがピットアウト時に並んでしまい、ベルはアウト側にいたカストロネベスに接触。ハンター-レイを巻き込みながらスピンする。ハンター-レイは、リードラップ最後尾となり、ベルにはドライブスルーペナルティも科せられ優勝争いから離脱してしまった。

 序盤に20番手まで下がってしまった佐藤琢磨は、徐々にマシンバランスを向上させ9番手まで浮上する。さらにスピードを上げ、149周目に琢磨はヒンチクリフを交わし5番手へ。優勝争いに加わる走行を見せる。

 150周目、カストロネベス、カナーン、ニューガーデンの上位3台がピットイン。このタイミングでバディ・ラジアーの左フロントタイヤが外れ、再びコーションに。

 2番手に浮上するもピットインのタイミングがずれてしまった琢磨は、ピット作業を終えると10番手に後退してしまう。ここからの挽回に期待がかかったが、163周目にバランスを崩して単独スピン。優勝争いから一転、悔しいリタイアとなってしまった。

 琢磨のスローダウンで6度目のイエローコーションに。残りは36周。ラストピットインをどのタイミングで行うか、それとも我慢の燃費走行を行うか、混沌の優勝争いに突入する。

 残り5周を切ったところで、上位陣が続々とピットイン。トップ争いは、燃料ギリギリのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)とセバスチャン・ブルデー(KVSH)、その2台を給油を終えたカルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)が追いかける展開に。

 ブルデーは、ファイナルラップ前に燃料がもたずピットイン。トップを走行するロッシはラストピットから36周目となったが、そのままファイナルラップへ向かう。

 追いかけるムニョス。逃げるロッシ。注目のファイナルラップは、燃料を持たせたロッシがトップでチェッカーフラッグを受けた。

 F1から来たルーキードライバーのロッシ。記念すべき第100回インディ500を制覇し、歴史に名を刻むこととなった。