全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦岡山の決勝で、今季初優勝を飾った石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)、2位に入った塚越広大(REAL RACING)、3位の伊沢拓也(REAL RACING)が8周で赤旗終了となったレースを振り返った。
●石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING):決勝1位
「朝のフリー走行を走る段階から、決勝ではウエットコンディションで走る時間のほうが間違いなく長いと思っていました。そのため、エンジニアとレイン用のセッティングで走ったほうがいいのではと相談して、レイン寄りのセッティングでフリー走行は走っていました。スタート練習もうまく行かなかったので、何度か繰り返して練習しましたね」
「8分間のウォームアップ走行で(路面)状況を確認したのですが、思いのほかグリップを得られず、ライバルより3秒くらい遅いタイムでした。雨量はそこまで多くありませんでしたが、前走車に近づくとまったく前が見えなくなるので、厳しいレースになるなという印象を持ちましたよ。セーフティカー中も2コーナーやモスSがかなりの水量でしたし、セーフティカーの水しぶきでも視界を遮られていました」
「気持ちとしては(レースを)やりたかったですが、ドライバー全員の安全を考えると正しい判断だったと思います」
「(赤旗中断中もマシンを降りなかったのは)ステアリングを外したくなかったから。小林可夢偉選手が何度もステアリング交換をしていることや、(チームメイトの)国本雄資選手にもステアリング系に水が入るトラブルが出ていたようです」
「なるべくステアリングを外したくありませんでしたし、水が入らないように、可能な対策をできる限りしてもらっていたので、マシンに乗ったまま待機していました」
●塚越広大(REAL RACING):決勝2位
「僕自身は予選から少しいい流れがあったので、今朝はガソリンが重い状態の確認を行いましたが、そちらではあまり調子が良くありませんでした。(ウォームアップの)8分間のレインタイヤでもまったくグリップせず、あまり感触も良くなかったので、すごく苦戦するのではないかという思いがありました」
「レースはセーフティカー(SC)先導で始まりましたが、スタートが少し心配だったので、SC先導でのスタートになったのは良かったです。その後もSC先導でしたが、雨もかなり強くて、このままレースが始まったら自分もどこかにぶつかるのではないかという心配をしながら走っていました。最終的にレースができなくなり、せっかく観戦に来てくれたファンの方にとっては残念な形になってしまいましたが、安全面などを考慮すれば正しい判断だったと思います」
「僕自身は4年ぶりに表彰台へ上がることができましたが、結果的には昨日の予選でこの位置にいたからこそ、ここに来ることができたと思っています。今はほっとした気持ちより嬉しい気持ちが大きいです」
●伊沢拓也(REAL RACING):決勝3位
「2013年以来の表彰台で、この記者会見の場に来ることも久しぶりですが、一年GP2を戦って帰ってきてからは、いい結果も出ていませんでした」
「そういう意味では、昨日の予選からREAL RACINGとしても2台でいい戦いができて、Q3を突破したのは初めて。少しラッキーな部分もありますが、また2台がこうして表彰台に上がれたことは、長い間苦しい状況が続いたチームの努力が報われた結果だと思うので、僕自身もそれが嬉しいです」
「やっとみんなと戦える位置に来ることができて、(塚越)広大とこうして表彰台に上がっているのも2012年以来なので、またあの頃のように切磋琢磨しながら戦えたらいいなと思います」