SF、SGT合わせてこの3戦、トップを争う速さがありながら不運が続くオリベイラ J-P.デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が、またしても不運に見舞われてしまった。スーパーフォーミュラ第2戦岡山の決勝は大雨によりセーフティカースタートとなり、予選順位のまま終了となったが、入賞圏内で唯一、ステアリングトラブルでオリベイラは離脱。2位表彰台を逃してしまったのだ。
6周目のダブルヘアピン手前でコース上でストップしてしまったオリベイラは、「いきなりステアリングの電源が切れて、シフト操作などができなくなってしまった」と、トラブルの状況を振り返る。ステアリングに雨が入り、電気系のトラブルが起きてしまったという。コース上にクルマを止めたオリベイラは、そのままマシンを降りた。テレビモニターには、ガレージ内の星野一義監督の表情が映し出される。顔を真っ赤にした星野監督は、不動の表情でモニターを見つめる。
マシンを降りたオリベイラは、ヘルメットを被ったまま、コースサイドのコンクリートウォールに上がって腰を下ろし、うなだれた。奇しくも、今月頭のGW富士で行われたスーパーGTのシーンが蘇る。カルソニック IMPUL GT-RのオリベイラはMOTUL AUTECH GT-Rをかわしてトップに立ったが、その直後にタイヤトラブルでマシンを止め、100Rのコースサイドで落胆した。その模様を彷彿とさせる、今回の不運なアクシデントだった。
「今日は正直レースになっていなかった。なのに、セーフティカー先導だけでレースが成立してポイントが与えられている。これはプロフェッショナルなことではないと思う。フォーメーションラップが始まる時点で、レースができるコンディションでは正直なかった。それなのに、セーフティカー先導だけでレースが成立してポイントが与えられている。プロフェッショナルだとは思えないし、悲しい気持ちもある」と、レース後にトラブルよりもレース運営の方に疑問を呈するオリベイラ。
「次の富士は、いつも強いから自信はある。メカニカルトラブルやピットストップでミスなく完璧なレース運びができれば、良い結果はついてくるだろう」と、強気に締めたが、開幕戦鈴鹿のスーパーフォーミュラの予選でのミスに続いて、トップを争える速さは見せているものの、不運が続いている。