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2017年コクピット保護システムは「ハロ」を採用。レッドブル型も開発を継続

2016年05月29日 15:21  AUTOSPORT web

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オフシーズンで「ハロ」をテストしたフェラーリのキミ・ライコネン。
FIAは、以前から話し合いが行われていたF1コクピット保護システムの導入について、2017年シーズンよりフェラーリが試作モデルをテストした「ハロ」型の採用に向けて動き出すことを決めた。 

 モナコGPの金曜日、各チームのテクニカルディレクターとFIAのF1レースディレクター、チャーリー・ホワイティングを含めたテクニカル・ワーキング・グループ(TWG)による会議が開かれ、フェラ—リの「ハロ」と、ロシアGPのフリー走行でレッドブルがテストした「エアロスクリーン」どちらかの採用をめぐって、議論が行われた。

 強固なつくりが特長のエアロスクリーンは、ハロと比べてファンからの支持も高く、採用される可能性が高いと見られていたが、7月1日までという合意期限と、エアロスクリーン自体のテスト不足が懸念材料となり、最終的にハロが選ばれた。とはいえ、現段階でFIAはエアロスクリーンの今後の開発方針を定めていないものの、2018年以降の導入に向けて開発は継続される模様だ。

 オフシーズンテストでフェラーリが装着して走行したハロのアップデートバージョンは、6月24日に行われる安全確認テストで披露される予定。このテストをパスすることができれば、7月6日に開催されるテクニカルレギュレーションミーティングで正式に認可されることになる。

 新バージョンは、一部から不評を得ていた「厚ぼったい」形状の初期バージョンと比べて、より流線形のシェイプになるという。

 これにより各チームは、大幅改定となる来季のマシンデザインへの採用に向けて、十分な時間を得られることになったが、まだまだ実際の導入までにクリアするべき課題は多い。