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Ken Yokoyama × Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)対談!「誰だっていつでもそのシーンの一部になれる」

2016年05月28日 19:31  リアルサウンド

リアルサウンド

写真左より、Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)、Ken Yokoyama(撮影=石川真魚)

 6月4日に幕張メッセで開催される、PIZZA OF DEATH主催の音楽フェス「SATANIC CARNIVAL'16」。今回リアルサウンドでは、Ken Yokoyamaと同フェスに初出演するMAN WITH A MISSIONのJean-Ken Johnnyとの初対談が実現した。『SATANIC CARNIVAL』に出演することになった経緯から、それぞれの音楽・パフォーマンスに対する印象、さらにはライブやメディア活動のあるべき姿まで、じっくりと語り合ってもらった。(編集部)


・「Hi-STANDARDハ、バンドマントシテノアリヨウ、バンドノ体現者」(Jean-Ken Johnny)


一一今日はよろしくお願いします。


Ken Yokoyama(以下Ken):はい。……ふははっ! 改めてこの距離で見つめると、すんごい異物感!


Jean-Ken Johnny(以下Johnny):ナンカ、ホントニ申シ訳ナイデス(笑)。ソノウチ慣レマスンデ、ヨロシクオ願イシマス。


一一今回、MAN WITH A MISSIONは『SATANIC CARNIVAL』初登場になりますね。


Johnny:ハイ。ホントニ声カケテモラッテ嬉シカッタデスシ、同時ニ、憧レノ先輩ニ呼ンデイタダケルッテイウノハイイ意味デ緊張感ガアッテ。楽シミタイデスネ。コノメンツノ中ニ呼ンデイタダイテ、ソノ一員ニナレル。ソノ仲間タチト一緒ニ演奏デキルコトガ嬉シイデス。


Ken:「そこに名前を連ねる喜び」があるって、色のついてるフェスの一番いいところだよね。音楽的な色じゃなくても、たとえばフジロックならフジロックの歴史があって、そこに名前を連ねたいっていう思いが出演者にもあったりする。今Johnnyが言ってくれたように、サタニックをそんなふうに思ってくれる人がいるだけで僕も嬉しいな。しかもマンウィズなんて今パンク/ラウド系シーンのトップランナーでしょ? 「いやぁ僕たち今ちょっと売れてるんで、そういうのは遠慮します」って言う人もいるのよ(笑)。


Johnny:ハハハ。百回生マレ変ワッテモ言ワナイデスヨ! 即答シマス。Kenサンハズット憧レノ先輩トイウカ、モウ完全ナルヒーローデスカラ。オ会イスルノハ今日ガ三度目クライデスケド、50メートル先カラ挨拶スル準備シテ。モウカナリ遠クカラ、オジギノ素振リヲシナガラ(笑)。


Ken:ははは! 今まで後輩からそうやって言われると「やめてよ、もう」って思ってたけども。でも俺もスカパラとかにはそう思う(笑)。先輩ってそういうもんだよね。


Johnny:特ニ僕タチ、Kenサンノ音楽モモチロン好キデスケド、ヤッパリスタンスニ憧レテマシタカラ。誤解ヲ恐レズニ言ウト、音楽ッテホント世ノ中ニ広ク知レ渡ッテイルメジャーシーント、自分タチミタイナバンドマンガイルシーンデケッコウ大別サレガチデ。デモHi-STANDARDハソコニ正面切ッテケンカヲ売ルトイウカ、メジャーノ土俵ニ上ッテ確実ニ張リ合ッテ、ドチラカトイウト勝利マデ収メテイタ。ソレガ痛快デシカナカッタデスネ。「ア、バンドッテコウイウコトガデキルンダ!」ッテ熱イ気持チヲ感ジテオリマシタ。バンドマントシテノアリヨウ、バンドノ体現者トシテ。


Ken:でも今はマンウィズのほうがお客さん集めてるからね。俺、嫉妬するぐらいすげぇと思ったよ? 僕も20年近いキャリアがあるけど、自分がなくしてしまったもの……たとえば勢いとか新鮮さっていうものを新しいバンドは絶対に持ってて、その中でも群を抜いて勢いがあったのがマンウィズで。ほんと嫉妬心があった。と同時に頼もしさも感じたし。矛盾した二つの感情があったかな。眩しく見えたし、ムカつくし(笑)!


Johnny:イヤイヤ、自分デハ全然ワカラナイデス。タブンイロンナバンドノ後輩デアル感覚ガ一生拭エナイトイウカ。ソノ憧レヲイツマデ経ッテモ追イカケテマスシ。同ジステージニ立ッタトカ、並ンダトカ、ソウイウ自覚ハズットデキナイデスネ、自分トシテハ。


・「「ガウガウ」で済んじゃうでしょ?」(Ken Yokoyama)


一一せっかくなので、お二人それぞれに分析してもらいたいです。Hi-STANDARDがあれだけキッズに受けた理由と、MAN WITH A MISSIONが今これだけキッズに支持されている理由。


Johnny:エート……サッキ言ッタヨウニ、ホント痛快デシカナカッタ。当時ハバンドシーンッテアンダーグラウンドナモノデシカナクテ、デモヤッパリ、ドコカシラ正面切ッテメジャーシーンニ勝チタイッテイウ対抗心ガ皆アッタンジャナイカト思イマス。イチ音楽ファントシテ。デ、Hi-STANDARDハソレヲ見事ニヤッテクレタ。シカモ必死ニプロモーションスルトカジャナクテ、一番雄弁ニ語ッテイルノガ音楽デシタカラ。音ト、バンドノライブ、ソノ発信力ダケデ日本中ヲ熱クサセテクレテ。ソレハ普段メインストリームノ音楽聴イテイル人デモ見テシマウモノダッタト思ウンデスネ。「ア、コンナ勢イノアルコトガ今起キテルンダ?」ッテ。ダカラ分析スルノデアレバ、Hi-STANDARDハソコガ一番革命的ダッタンジャナイカナッテ今ハ思イマス。


Ken:僕がマンウィズに思うのは、大きく分けて二つ。まずサウンド面は僕らが耕したようなツービート主体のものではなく、もっとダンサブルで。あとメロディック・ブームがなくなった後、今度はラウド系の波が来たでしょ。そういう要素もしっかり捉えてた。だから「Hi-STANDARD格好いいな、ああなりたいな」って思っても、同じことしてちゃやっぱりダメで。しっかり違うことをした、っていうのがまず大きいと思う。あとはもうビジュアル面。オオカミっていうだけじゃなく、わかりやすさがすごくあった。たとえば友達同士でバンドの話をするにしても「ガウガウ」で済んじゃうでしょ?


Johnny:ハハハハ!


Ken:最初わかんなかったもん。「あのガウガウのさぁ」「あぁ~」っていう会話。で、それはすごく大きなことなの。普通なら「あそこでライブやってたナントカっていうバンド、4人組のさ、あれ? 5人いたかなぁ」みたいな会話になっちゃうんだけど、でも説明がいらない。「ガウガウ」でわかっちゃう。これは飛び道具ではあるけども、実際モノにできる人って少ないと思う。


Johnny:アァ……。マァ、生マレ持ッタ姿ガコレダッタノデ。デモ今Kenサンガオッシャッタヨウナ統一感トイウカ、説明的ジャナイモノ。ソコハアルノカモシレナイデスネ。見タマンマデワカルカラ、スピード感ガ違ウンダロウナッテ。ソコハ自分タチデモ自覚シテマスネ。理解スルノニ時間ヲ要サナイブン、ドンナ音デモ自由ニ届ケラレルッテイウ。


Ken:確かに。たとえばいきなりGAUZEみたいなこと始めても、いきなりミスチルみたいなこと始めても「ガウガウさんのやること」としてまとめられるもんね。それぐらい強いコンセプトが……コンセプトっていうか生まれ持った姿なんだよね(笑)?


Johnny:ソウデス(笑)。ソコハ利点ダナト思ッテマスネ。最終的ニハ音楽デ語リタイッテイウノガ当然アリマスカラ。自分タチハ90年代ヤ00年代初頭ノオルタナヤミクスチャーヤパンクヲ自由ニ織リ交ゼテイテ。5匹トモ好キナモノハバラバラデスケド、ドンナ音デモストレートニ届ケラレマスカラ。


Ken:柔軟だよね。今もハイスタのメンバーと昔話をするんだけど、俺たち、めちゃめちゃツッパってたバンドだったなって思う。わかりやすいツッパリじゃなくて、持たなくてもいいことにまで責任を持とうとしたりね。だからまぁ活動休止するのも当たり前だった(笑)。だって3人ともツッパリなんだもん。表に対してだけじゃなく、お互いに対しても。


Johnny:3人トモツッパッテル(笑)。


Ken:自主レーベルを作ったり、英語で歌うことを突き通したり。やっぱりレコード会社と契約するとき、どこも必ず「一枚目はいいけど……(いずれ日本語でやってね)」っていう話があるの。当時のレコード会社からしたら、もうあり得ないことだったみたい。自由にやらせてくれたのはトイズファクトリーだけで。でもそこで俺たちも揺れなかったからね。「そんなヤツとは飯も食いたくねぇわ!」って思ってた(笑)。


Johnny:タブンデスケド、レコード会社モ今ノホウガ緩インジャナイデスカネ。僕タチ、特ニ細カイ条件ミタイナノハナカッタト思イマスヨ。


Ken:だってコレ(=オオカミ)を許してくれるんだもんね(笑)。


Johnny:普通ナカナカ許シテクレナイ(笑)。モチロン出会ウ人タチニ恵マレタノモアリマスシ、ソウイウ規制トカ縛リヲ感ジタコトハナイデスネ。


Ken:今は柔軟な人が増えて、バンドもやりやすくなってるんだろうね。ちょっと話が違うけど、俺、道頓堀のアレ見たのよ。


Johnny:ホントデスカ?


Ken:あれは、音源出すとき?


Johnny:ソウデス。今年2月ニアルバム『The World’s On Fire』ノプロモーションノ一環トシテ、道頓堀ニ舟ヲ浮カベテ、ソノ上デシークレット・ライブヲヤルッテイウ企画ダッタンデスケドモ。スゴク貴重ナ体験ヲサセテモラッテ。


Ken:道頓堀に屋形船がやって来て……屋形船っていうかステージがある舟だよね。その舟がゆっくり止まって、箱の中からマンウィズのメンバーがバッと出てきて。その様子がずっとネットで流れてた。俺はツアー中だったけど、ホテルで見てた。面白かったなぁ。


Johnny:アリガタイコトニ一万人クライ集マッテクレマシテ。通リスガリノオッチャントカ、マダシーズン始マッテナイノニ「オッ、阪神優勝シタンカ?」ミタイナ(笑)。


Ken:すごいアイディアだよね。その日のライブ終わった後にメンバーと話したけど「あれはKen Bandではできないよね」って。マンウィズだから成立する。凄いよね。この人たちじゃないとできない、っていうことをしっかりやれるんだから。それはトップランナーであることの証で。


一一Hi-STANDARDが提示したやり方は「普段着でいい、英語でもいい、自分たちで好きにやる」というものですよね。でもそれが雛形になって誰もが真似するようになると、後続バンドは形骸化してしまう。今のMAN WITH A MISSIONのやり方は、そこに対してのカウンターという意味もありますよね。


Johnny:アァ……デモ血筋トイウカ、音楽的ニモ精神的ニモ、ソコハ受ケ継ガサセテイタダイテルツモリナンデスケドモ。


Ken:でもさ、音楽ファンは、ハイスタが作った雛形、もう飽きてしまった雛形に対するカウンターとしてマンウィズを捉えてるだろうね。それは僕らだって同じだもん。Hi-STANDARDっていうのはTHE BLUE HEARTSが作った雛形に対するカウンターだっただろうから。俺たちはTHE BLUE HEARTSの精神を受け継いで、あの人たちのいいところを貰ってやろうとしてたけど。で、THE BLUE HEARTSにしてみれば「お前、俺らの音聴いたことあんのかよ?」ぐらいの存在感だったと思うけど(笑)。でもそうやって同じものを受け継ぎながら、少しずつ変化を繰り返していくんじゃないかな。


Johnny:ソウデスネ。デ、根底ニアルノハ「好キニヤッテ発信スル」コトノ重要サデ。ソコガナイト音ノ説得力モツイテコナイッテイウ教訓ハアリマスネ。コウヤッテ屋形船デ何カスルニセヨ「ア、踊ラサレテルナ」ミタイナモノハ見テル人ニスグバレマスシ。フザケルニセヨ真面目ニヤルニセヨ、マズハ自分タチノ意思デ発信シテルコトガ重要ナノカナ。


Ken:その違いってバレるもんね。すごく抽象的な言い方だけど、やってる人の表情でわかる。でもね、やらされてることがあって、その場は仕事だからきちんとこなしたとしても、その後が続かなくなっちゃうよね。屋形船の時も「この人たち楽しんでやってんだな」っていうのは伝わった。そこは顔じゃなくて、バンドとしての表情。音楽ファンはみんな嗅ぎ取るよね。やりたくてやってること、やらされてやってること。もう表情が全然違うから。


Johnny:ソウデスネ。ホントニ自分タチカラ滲ミ出テシマウモノデ、ソコハ嘘ガナイヨウニ。ソレ以外ニナイ思イマス。


Ken:ほんとにリスナーってよーく見てるよね。特にライブハウスに来るお客さんは「どこまでこの人たちは本気なのか?」を見てると思う。それぞれに自覚がなくても、結局みんなはそこに熱くなるんだと思うし。マンウィズも、そこに本人たちが興奮してる。そのことにお客さんは燃えてるんだと思う。


Johnny:結局自分タチデ音楽ヲ作ルトキニ一番興奮シタイノハ自分デスシ。ヤッテル自分ニ興奮シタイ、ソノ興奮ヲオーディエンスト分カチ合イタイト思ウカラコソ、ライブシタリCD出シタリスルワケデ。ダカラ……ソウデスネ、ハッキリ楽シンデヤッテマスシ、興奮シテルッテ言エマスネ。


・「人の繋がりから確かなシーンが形成されていく」


一一その熱はライブハウスで必ず伝わります。では、その対極にある世界、テレビについてもお聞きしたいです。出演する意味をどのように考えているのか。


Johnny:結局、未ダニ発信力ノアル媒体ダト思ウンデスネ、テレビッテ。


Ken:うんうん。そうだよね。


Johnny:ダイブ変ワッテキテハイマスケレドモ。ソレデモナオ、モノスゴク影響力ノアル媒体デスカラ、多クノ人ニ知ッテモラウキッカケトシテハ未ダニ最適ナ媒体ノヒトツダト思ッテオリマシテ。デ、出ルカラニハ自分タチトイウ素材自体、バンド自体ガ、ソコニ意義ヲ感ジテ出テイカナイト。ソコモバレチャウ気ガスルンデスネ。タダ出テルノト、何カ発信シタイアティテュードガアッテ出テルノッテ、意外ト画面ヲ通シテ伝ワッテシマウト思ウカラ。ソコハ気ヲ付ケテマスネ。出スギルト、軽ク見ラレガチニナルンデスヨ。デモヤッパリテレビデ発信スルコトハ必要ダト思イマスシ、ソコハ意思ヲ持ッテヤラナイト。ヤッパリ僕ラモ初メテテレビニ出タ後ッテワカリヤスク変化ガアリマシタシ、正直言ウト「アァ……ヤッパソウイウモンカ」ッテ思ッテシマウ自分モイタンデスケドモ、デモソノ変化ニ気ヅクコトモ大事デ。


Ken:ほんとそうだよね。なんでも出りゃいいわけじゃないなっていうのは、俺も出てみて初めて思った。だから「若いバンドもどんどん出ればいいんだ」って言いたかったけれども、「はい、じゃあ出ていいんすね?」っていう答えを期待してるわけじゃない。利用されることも、自分たちがどう利用できるかってことも、出ただけでどうイメージされるかってこともわかったうえで、確信と責任をもって出なさいよって。それはちゃんと伝えなきゃなと思ったかな。でね……実を言うと、俺たちがなんでテレビに出たいと思い始めたかって、マンウィズが出てたからなの。それは理由のひとつ。


Johnny:ホントデスカ?


Ken:そう。正直いって俺の周りには引く人が多かったの。「えー、マンウィズ、テレビなんか出ちゃって……」みたいな。でも俺は「これってアリなんじゃないか? いいことじゃん!」「あ、俺もやってみてえ」って思った。そうやって石を投げていかないと自分の次が出てこないと思ったし。だからマンウィズにケツかかれたところは正直あるかな。


Johnny:アァ……ビックリシマシタ。アリガトウゴザイマス。僕ラハマダ、トテモ牽引スル側ダトハ思エナクテ。デモヤッパリシーンソノモノニ火ガツイテ欲シイナトイウ意識ハアリマシテ。僕ラミタイナバンドッテ、今マデライブハウスニ来タコトガナイオ客サンノ入リ口ニナリウルト思ウンデスネ。単純ニ「面白イ」ッテ思ッテクレテ、実際ニライブハウスダッタリソコニアルシーンヲ見テ、興味ヲ持ッテクレル。単純ニ分母ガ増エテ欲シイノデ。自分タチモシーンノ一員トシテ何カデキルコトナイカナト思ッタ時ニ、客観的ニ見テモ恰好ノ素材ダト思ウンデスネ。


Ken:分母は増やしたいよね。今はライブハウスに来る人とは別に「フェスに来るお客さん」もいるでしょう? しょうがないとは思うけど、でも、もう一歩先に意識を進めたいとは思う。バンドにとって一番のゴールって、満員のライブハウス、満員のホールでもいいけど、自分たちがメインの公演に足を運んでもらうことだと俺は思う。で、テレビやフェスはそのための道具であって欲しい。出る側は、ちゃんとこれを利用してライブハウスに人を呼ぶ、自分の単独公演に人を呼ぶ、自分たちが普段やってる文化をより多くの人に広めるっていうことを考えないと。じゃないといつまで経っても「テレビに出たら終わりだよねぇ」「フェスは人が入るけどライブハウスでは入んないねぇ」ってことになっちゃうから。やっぱり、みんなの足をどうやってライブハウスに向かわせるかっていうことを考えなきゃ。シーンのためにも。


一一今話しているシーンというのは、「パンク/ラウド系」という枕詞ありきなんでしょうか。それともロックシーン全体の話なのか。


Johnny:……タブン「バンドシーン」ッテ言葉カモシレナイデス。ジャンルハ問ワズ。『AIR JAM』ニイタバンドモ、決シテ同ジヨウナジャンルデ集マッテタワケジャナカッタト思ウンデス。僕ラモ勝手ナガラソコヲ引キ継イデイルツモリデイマシテ。イロイロナジャンルノ人ガ、ミンナ見エナイケドシッカリシタ芯ヲ持ッテイテ、仲間トシテ集マッテルイメージデ。ダカラ音楽ノジャンルッテイウヨリハ「バンド」トイウモノニ対シテスゴク熱イ横ノ繋ガリヲ持ッテイル。ソレハラウドダトカパンクッテイウ言葉ジャナクテ、ムシロ「バンドシーン」ニナルンジャナイカナッテ思イマスネ。


Ken:面白いもので、それって意識の問題だったりするよね。結局は人と人の繋がりで。シーンって結局はそこだよね。普通に考えて横山健とマンウィズのJohnnyが対談するって、異種格闘技のように思う人もいると思うの。でもJohnnyがわざわざ来てくれて、こうやって話ができるのは、人と人の繋がりがあるからで。それが確かなものだってことは、この記事を読む人には肌で感じられるだろうし。そうやって人の繋がりから小さいけど確かなシーンが形成されていく。誰もが自分の頭の中でシーンというものを形成していくんだよね。それをまるっと大きくまとめたものが「パンク/ラウド系」シーンと呼ばれたり、もっと大きくまとめると「ロックシーン」になったりするんだけど、きっかけは大袈裟なものじゃなくて。誰だっていつでもそのシーンの一部になれる。そういうふうに思ってもらえたらいいな。(取材・文=石井恵梨子)