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尿一滴で5分で検査完了!スタンフォード大のエンジニアが病気発見キットを開発、遠隔医療の助けにも

2016年05月28日 06:51  Techable

Techable

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尿は身体の状態を示すバロメーターであり、尿の色や量から病気のリスクを判断することができる。

現行の尿検査法として尿検査紙が採用されているが、尿の量が著しく少なかったり、逆に過剰であったりした場合、エラーにより正確なデータが得られない可能性が高く、万全であるとは言えない。
・3層構造
そのような現状を打破すべく、スタンフォード大学およびラトガース大学のエンジニアによって開発されたのが、スマートフォンを活用した尿検査キットだ。

注目すべきは検査紙の3層構造。1層目の穴に尿が浸透すると、2層目を経由し、最終的に3層目にある四角い10個の穴の中に尿が均一に流れ込む。これにより、過剰な尿が原因でエラーが発生するケースを回避することができる。
・ボックス上にスマートフォンを配置
検査紙の3層目はビデオカメラを装備した黒いボックスに連結。ちなみに、尿検査に使用する黒いボックスは折り畳み式となっており、持ち運び可能である。

そして、ボックスの上にスマートフォンを配置すると、ボックス内のビデオカメラが捕捉した結果がスマートフォンに転送される。スマートフォンに転送されたデータは後日病院へ行った時、医師に提示する。
・5分以内で検査完了
パッド部分に尿を垂らした後、データへと反映されるのにかかる時間は30秒(最長で2分)である。その後のスマートフォンへのデータ転送時間を含めても、5分以内で検査が完了である。

今後はスマートフォンによる即時分析や主治医への結果の送信を可能にするアプリを開発予定であり、これをもって遠隔診療の礎が形成されることになる。

Stanford University School of Engineering