世界最高峰、最難関の草レース「ニュルブルクリンク24時間」が5月26日(木)、走行初日を迎えた。最初の走行となったフリープラクティスでは、ブラックファルコンのメルセデスAMG GT 9号車が8分20秒018のトップタイムをマーク。そして、夜に行われた予選1回目では、チームWRTのアウディR8 LMS 1号車が8分21秒951でトップに立った。
今年のニュルブルクリンク24時間には、最新のドイツ製GT3マシンが大集結。メルセデスはAMG GT GT3を、BMWはM6 GT3を、そしてポルシェは911 GT3 Rを投入した。迎え撃つは、昨年のウイニングマシンであるアウディR8 LMS。いずれもドイツを代表するプレミアムブランドだけに、ライバルには絶対に負けたくない。
天気予報によれば、レースウイークは全体的に雨が降りやすく26日も降雨の予報。しかし午後3時45分から5時25分まで行われたフリープラクティスはドライコンディションとなり、各チームは精力的に走行を重ねた。そして、フリープラクティスではAMG GT 9号車が、同8号車に約2秒差をつけてトップタイムを記録。ランドモータースポーツのR8 LMS 28号車が3位に続いた。
天気は何とか夕方まで持ち、夜8時から始まる予選1回目でもドライコンディションが期待された。しかし、走行開始直後に小雨がパラパラと降り始め、コースの一部はウェットに。グリップが不安定な路面コンディションで、ザクスピードが走らせるニッサンGT-R ニスモGT3 24号車がコントロールを失いクラッシュ。マシンの左フロントを大破し走行不可能となってしまった。やがて雨あしはさらに強まり、暗闇の中コース全体で派手に水しぶきが上がるようになる。そのため、各マシンは予選開始早々に刻んだタイムを更新することができず。ベルギーの名門、チームWRTが走らせるR8 LMS 1号車(ローレンス・バンスルール/クリストファー・ミース/ニコ・ミュラー/ピエレ・カファー)が予選1回目最上位となった。
日本車勢では、トムスが手がけるレクサスRC Fが33番手タイムで最上位。ただし、このマシンはGT3のSP 9クラスではなく、SP-PROクラスへのエントリーとなる。そして日本車勢2位は、チームRJNのGT-R ニスモGT3 35号車で35番手(SP 9クラス32位)。スバルWRX STI 106号車は55位(SP 3Tクラス2位)、注目のSUV風マシン、トヨタC-HRレーシング 326号車は143位(SP 2Tクラス5位)となっている。