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タレント「ストーカー化するのはファンだけじゃない」

2016年05月27日 02:50  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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  21日午後5時すぎ、シンガーソングライターとして活動していた女子大生・冨田真由さんが岩埼友宏容疑者に刃物で首や胸などを刺された事件が、芸能界で大きな波紋を呼んでいる。 「アイドル刺傷事件として報道されたため、アイドル業界は揺れています。しかし、冨田さんは女優でシンガーソングライター。ドラマ内で演じたアイドルユニット・シークレットガールズとして、期間限定でアイドル的な活動もしていただけ。『あまちゃん』でアイドルグループ・GMTのメンバーを演じた能年玲奈さんや松岡茉優さんみたいなものだから、アイドルと報道するのは違和感があります」(アイドル雑誌ライター) 冨田さんは事務所に所属せずフリーで活動していたことから、「フリー活動が招いた悲劇」と報じるスポーツ紙もあった。しかし、かつて事務所に所属し、現在はフリーで活動する女性タレントが、匿名を条件に語ってくれた。 「アイドル業界に問題があるとか、フリーだったから事件が起こったように報じられていますが、冨田さんの事件の根本はストーカー事件。たまたま芸能活動をしていた女性がターゲットにされただけで、SNSを利用する女性なら誰でも被害に巻き込まれていた可能性があると思います」 何でもひとりでやらなくてはいけないフリーのタレントは「事務所に所属しているタレントよりは事件に巻き込まれる危険性は高まるかも」と前置きしつつも、事務所に所属していれば安全とも決して言い切れないと言う。 「2011年、人気モデルも所属するモデル事務所から“マッサージ店のイメージモデルの撮影”のために派遣された愛知県の女子大生モデルが、派遣先の男性にわいせつ目的で殺害される事件が起こっています。 この事件では、マネジャーが同行していなかったため事件に発展していますが、新人や売れないタレントの場合、マネジャーが同行しない現場は珍しくありません。また表沙汰にはなっていなくても、ストーカーに悩み、事務所や警察に相談しているというタレントの話はよく聞きます」 またストーカーになるのは、何もファンだけではないという。 「私が実際に体験したケースでは、信頼していた仕事先のスタッフがストーカー化したことがありました。“出演した番組のDVDを送る”といった理由で自宅住所を聞かれたので教えると、それ以降、マンションの郵便受けに差し入れが置かれるようになって。そして、ブログで数日、地方ロケに行くと書いたあとに自宅に戻ると、ベランダにそのスタッフが立っていたんです」 実は彼女、リアルなスケジュールがバレないよう、SNSやブログの内容は日をずらして更新していたという。 「どうやら、ブログを見て不在だと思って自宅に侵入しようとしたみたいで……。友人のアイドルのケースでは、芸能活動を始めた途端に同級生がストーカーになったこともあるそうなので、ストーカー化したり過激な行動を取るのは何もファンだけではありません。個人情報を知られている分、知り合いがストーカーになったケースのほうがタチが悪いです」 最後に、こう切実に訴えた。 「警察やマスコミも安易に“アイドル業界のシステムやファンがおかしい”と結論づけるのではなく、次の被害者を出さないためにも、もっと真摯にストーカー対策について考えてほしいですね」