最近は、出産後も仕事を続ける女性も多い。1日の労働時間を原則6時間にできる「短時間勤務制度」は、家事や育児と仕事を両立するワーキングマザーにとってはありがたい制度だといえるだろう。
しかし、実際に制度を利用している人は少数派のようだ。5月25日にマクロミルが公表した「産休・育休復帰後の働き方」調査によれば、子持ちの有職女性の81%がフルタイム勤務をしており、時短勤務は19%だったという。
時短ワーママ「給与が少ない。専門職としての職場の理解が乏しい」
調査は20歳~49歳の、産前産後休業・育児休業から復帰して2年以内の女性を対象に実施。事前調査として1470人に聞いた結果、時短勤務者は19%にとどまった。
そこからさらに時短勤務者190人、フルタイム勤務者190人の計380人を抽出し、「仕事への総合的な満足度」を聞いている。満足度は時短勤務者が78.4%、フルタイム勤務者が68.9%となり、時短勤務者の方が高い結果となった。
時短勤務に満足していると回答した人からは、「小さい子がいるので時短勤務していますが、周りのフォローなどしっかりしてくれる」といった声があがっていた。また、時短勤務者は「雇用形態」「勤務時間」「職場の人間関係」への満足度が特に高い傾向があった。調査元は、
「『正社員のまま』、『周囲から理解のある』状態で、『時短勤務』できていることが満足度の決め手であると言えそうです」
と指摘している。一方で、「仕事の内容」や「給与」への満足度はそれほど高くはない。実際、時短勤務者からは、
「給与が少ない。専門職としての職場の理解が乏しい。勉強できる機会がほとんどない」
といった意見も出ていた。また、フルタイム勤務者であっても同様に「仕事の内容・やりがい」への満足度が低いことが判明した。これを受け調査元は、「ワーキングマザーが、より仕事への満足度を高めるためには、『仕事の内容・やりがい』を見直すことが寄与しそうです」と分析している。
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