5月26~29日に開催される2016年のニュルブルクリンク24時間レースでは、3台のニッサンGT-Rが参戦する。2台はニッサンGT-RニスモGT3、そしてもう1台はシュルツ・モータースポーツが走らせる四駆のGT-Rだ。
2014年からニュルブルクリンク24時間に挑んでいるニッサンGT-RニスモGT3。今シーズンは昨年ブランパン耐久シリーズでドライバーズチャンピオンを獲得した実績をもつニッサンGTアカデミー・チームRJNから1台、ドイツの古豪ザクスピードから1台が参戦する。
■総合優勝争いに挑むニッサンGT-RニスモGT3
RJNの1台は、2013年に量産車としてのレコードタイムとなる7分8秒679を市販仕様のGT-Rで記録したミハエル・クルム、そして昨年のブランパン耐久シリーズでチャンピオンを獲得したアレックス・バンコム、GTアカデミー卒業生のルーカス・オルドネス、そしてスーパーGT300クラスで活躍し、昨年もニュルに挑んだ星野一樹という4人が乗り込む。
「ニュル24時間は世界で最もチャレンジングで、エキサイティングで過酷なレースだ。去年は総合9位フィニッシュという素晴らしい結果を残すことができた。今年も、いわばドリームチームでの参戦だ」と語るのはオルドネス。
「去年同様、トラブルフリーでミスのないレースをしながら最大限の努力でベストな結果を残したいと思う。4月に行われた予選レースでは、長い距離を走ることができたんだ」
「ドライコンディションだけでなくウエットや少し湿った路面状況での走行もできたことは大きな収穫だった。また、10位に入りトップ30予選への出場権が得られたことも非常に大きい」
■シュルツ・モータースポーツは四駆のGT-Rで参戦
また、ザクスピードの24号車は、WTCC世界ツーリングカー選手権で長年活躍し、日本にも馴染みの深いトム・コロネルと、GTアカデミー出身のフロリアン・シュトラウス、マーク・ガスナーというトリオで挑む。こちらの24号車は予選レースでも好結果を残しており、本番でも期待が高まる。
2台のニッサンGT-RニスモGT3が争うのは、総合優勝を狙うSP9クラス。ニュル24時間で総合優勝争いをすることができれば、GT-Rのポテンシャルを世界に知らしめることができる。大いに期待したいところだ。
一方、もう一台の48号車のニッサンGT-Rは、少々特殊な1台。昨年までニッサンGT-RニスモGT3を走らせていたシュルツ・モータースポーツが仕立てたグランツーリスモカラーのマシンは、市販車同様の四輪駆動ながらGT3の外観をもつ。四駆禁止のGT3ではないため、カテゴリーはSP8Tとなる。こちらはミハエル・シュルツ/トビアス・シュルツのふたりに加え、GTアカデミー卒業生のジョーダン・トレッソンが乗り込む予定だ。