全日本ラリー選手権(JRC)は20日~22日、福井県で第3戦若狭ラリー2016が行われ、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が開幕3連勝を飾った。
JRCでは2度目の開催となる若狭ラリーはすべてのSSがターマック(舗装路)で争われるイベント。今年は全14SS、SS総走行距離79.30kmで争われた。
SS1~8で争われる21日のデイ1は快晴となり、ドライコンディションで争われた。ここまで2連勝と調子の良い勝田は、オープニングのSS1からトップタイムを記録すると、同じくスバル勢の新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が2番手タイムに続き、スバル勢がワン・ツー体勢を構築する。
しかし、直後のSS2で新井がコースアウト。この日の競技を続行することができずデイリタイアを選択し、優勝争いから脱落してしまった。
新井の脱落により、総合2番手には奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)、総合3番手には福永修/竹原静香(ミツビシ・ランサーエボリューションX)が浮上した。
勢いに乗る勝田はSS3も制してギャップを17.4秒とすると、その後もじわじわと後続を引き離し、デイ1終了時点で2番手の奴田原に対し20.9秒の大量リードを構築した。
トップから30.8秒差の総合3番手にはSS5~8を制した福永が続き、総合4番手には鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)が続いている。
翌22日のデイ2で、勝田は大量リードを背景にリスクを避けた走りに徹し、最終的にギャップを24秒まで広げて優勝。開幕3連勝を飾るとともに、2年連続で若狭ラリーを制覇した。
総合2位は奴田原が獲得。総合3位には福永が続いたほか、総合4位にはデイ2の6SS中4SSを制した鎌田がつけている。
ラリー終了後、勝田は「難しいステージでしたが、タイヤとチームの作戦が良かった。1日目でリードを築くことができたことが勝利につながったと思う」と大会を振り返った。
JN5クラスはデイ1をクラス首位で終えた柳澤宏至/加勢直毅(プジョー208)が優勝したほか、JN4クラスは横嶋良/木村裕介(スバルBRZ)が、JN3クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が、JN2クラスは小濱勇希/馬場雄一(スバルBRZ)が、JN1クラスは鈴木尚/鈴木裕(スズキ・スイフト)が勝利している。
JRC第4戦福島MSCCラリー2016は6月10日~12日に開催される。