世界ラリー選手権(WRC)第5戦ポルトガルは22日、SS16~19のデイ4が行われ、クリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)が自身2度目の総合優勝を果たした。
この週末、SS2で総合首位に浮上したミークは、デイ3を終えた時点で45秒の大量リードを構築していた。デイ4ではこのリードを活かしてリスク避けた走りに徹し、最終的に総合2位に対し29.7秒差で優勝。昨年の第4戦アルゼンチン以来となる自身2勝目を獲得した。
およそ1年ぶりに総合優勝を果たしたミークは「ポルトガルでの勝利は格別だ。雰囲気が素晴らしいし、ファンも熱狂的だからね」と喜びを語る。
「この週末に素晴らしい働きをしてくれたシトロエンとPHスポールのスタッフにお礼を言いたい。今回の勝利はトップレベルのドライバーを抑えて獲得したもの。だから、何よりもマシンパフォーマンスが重要な要素だった」
「WRCで優勝経験のあるドライバーは多くない上、2回も勝利しているドライバーはもっと少ない。今回の結果を活かして、残りのシーズンを戦っていくつもりだ。また2017年シーズンにはよりハイレベルなバトルを演じたいね」
前日、およそ3秒差と接近していた総合2位争いは、アンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)がSS16でセバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)を逆転する。
総合3番手に後退したオジエもSS18、19でミケルセンのタイムを上回り追いすがるが、わずかに届かず。ミケルセンが総合2位、オジエが総合3位となった。3戦連続で勝利を逃しているオジエだが、ポイントランキングでは2位に47点差の首位につけている。
総合4位はダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)が獲得。エリック・カミリ(フォード・フィエスタRS WRC)が自身ベストリザルトとなる総合5位に入っている。
週末を通して、パワーステアリングのトラブルに苦しめられたヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)は粘りの走りで総合6位に食い込んでいる。
そのほか、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC)はデイ2に起きた燃料切れのアクシデントが響き総合29位、ミークのチームメイトであるステファン・ルフェーブル(シトロエンDS3 WRC)はトップ6を走行中に岩にヒットしたため、総合35位で競技を終えた。
WRC第6戦イタリアは6月9日~12日に開催される。