ルノーはアップデートした最新スペックのパワーユニットを、予定を前倒ししてF1モナコGPに投入することを認めた。しかし、時間不足のため、自身のワークスチームとレッドブルそれぞれ1基ずつ提供することしかできないという。
先週バルセロナで行われたテストに、ルノーは待ち望まれていたアップデート版パワーユニットを持ち込んだ。ドライバーからの評判は上々で、当初はカナダGPからの導入を予定していたが、予定を早めてモナコGPから使用することになった。ただし準備期間が不足するため、2チームぶん4基のコンポーネントを用意できるのはカナダからになる見込みだ。
一部で、ルノーはケビン・マグヌッセン、レッドブルはダニエル・リカルドが最新スペックを使用すると報道されたが、実際まだ決定には至っていないようだ。
レッドブルはリカルドとマックス・フェルスタッペンのどちらに新スペックを搭載するかを決める必要がある。スペインGPでは、チームの戦略判断がフェルスタッペンの移籍後初勝利を後押しした事実もあり、状況は複雑だ。
ルノーの場合、ランキングではマグヌッセンがジョリオン・パーマーを上回っている。またバルセロナ・テストでは、パーマーがテストドライバーのエステバン・オコンに走行を譲ったため、マグヌッセンが新スペックでの走行を担当した。しかし、チームのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、どちらに最新のパワーユニットを搭載するかについては、まだ協議中と語っている。
ルノー側は、タイトなモンテカルロの市街地コースでは、新たなエンジンによる大幅なアドバンテージはないとしている。新スペックにはパワーがあるものの、調整が完了するまでは現行型よりドライバビリティが劣るため、モナコのようなコースでは不利になることを懸念している。