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第100回インディ500予選初日、ヒンチクリフが雪辱を果たすトップスピード。琢磨はファスト9に進めず

2016年05月22日 17:51  AUTOSPORT web

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第100回インディ500予選1日目/昨年の大怪我を負った雪辱を果たすスーパーアタックを見せたジェームズ・ヒンチクリフ
21日に予選日を迎えた第100回インディアナポリス500マイルレース。2日間に渡って行われ、初日はジェームズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)がトップスピードをマーク。プラクティスから苦戦しているAJフォイトの佐藤琢磨は16番手だった。

 16日からプラクティス走行がスタートした第100回インディ500。21日に行われた予選の上位9名がポールポジションを決定するファスト9に進出し、それ以外のドライバーたちは10~33番グリッドを決定するセッションに進む。今年は33台フルグリッドエントリーのためバンプアウトは行われず、また予選結果の順位によってポイントも与えらる。

 前日の夜から朝まで降った雨によってスケジュールが遅れ、事前のプラクティスは12時37分から行われ、予選は14時15分から19時までに変更された。

 4周の平均スピードで争われるインディ500の予選。予選出走順はくじ引きによって決まり、今年いちばん最初にアタックしたトニー・カナーン(チップ・ガナッシ)は、平均227.679mphを記録する。

 続いて3連勝中のサイモン・ペジナウ(チーム・ペンスキー)がアタック。1周目を229.902mph。さらにスピードを上げ平均230.102mphでトップに立つ。

 ペジナウのスピードを更新したのは、6番目にアタックしたジョセフ・ニューガーデン(エド・カーペンター・レーシング)。230.641mph、230.153mph、230.143mphと230mph台をキープ。ラストが229.982mphと落すも平均230.229mphを記録しペジナウの前に。

 各車なかなかスピードを伸ばせずニューガーデンがトップをキープし続ける。16番目にアタックしたのは7度目のインディ500挑戦となる佐藤琢磨。1周目は227.221mph、2周目を228.339と伸ばし、3周目は228.637、ラストも228.194mphで平均228.096mphを記録しスコット・ディクソンの後ろとなる10番手に。

 琢磨の後にアタックしたのは好調アンドレッティ勢のタウンゼント・ベル。1周目を231.582mphを叩きだし、230.900、230.210、229.131とまとめ平均230.452mphでトップに立つ。

 好調のライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)やジェームズ・ヒンチクリフ、昨年のウイナーであるファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)もアタックするもベルを追い越すどころか9番手以内にも入れない。

 26番目にアタックしたカルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)は、1周目を229.329、2周目を230.949、3周目を230.323、ラストを230,096mphでまとめニューガーデンの後ろ3番手に入る。

 ピッパ・マン(デイル・コイン)はアタック中にスピンし記録を残せず、事前のプラクティスでクラッシュを喫し負傷していたマックス・チルトンも予選には間に合わなかった。全員が一度アタックを行いトップはベル。ここからトップ9を目指し、各車が再度アタックを開始する。

 まずは10番手のミカエル・アレシン(デイル・コイン)がアタック。平均230.209mphを記録し暫定8番手に。続いてハンター-レイが再アタックに入り230.017mphで暫定6番手に。

 マルコ・アンドレッティやエド・カーペンターが再アタックに挑むもトップ9には入れず、暫定8番手にいるエリオ・カストロネベスがポジションアップを目指し再アタック。ここで230.500mphと暫定ポールを奪う。

 日が沈みスピードが伸びており、残り時間も少なくなったことから、順位をキープしてアタックするレーン2ではなく、現在の暫定順位を捨ててアタックするレーン1にドライバーたちは並び始める。

 最初にレーン1からアタックに臨んだグラハム・レイホールは、自身のスピードを伸ばすもトップ9には入れず。続いて登場したヒンチクリフがスーパーアタックを見せ、カストロネベスを超える230.946mphを叩きだし、暫定トップを掴む。

 さらにこのスピードにウィル・パワーが迫るも、ヒンチクリフのスピードには及ばず。暫定2番手に。

 残り3分を切って再びハンター-レイがアタックへ。ヒンチクリフ、パワーに迫るスピードで走行を重ねる。観客が見守るなか、4周目を終えたハンター-レイの平均スピードは、230.805mphとヒンチクリフに届かず。

 ラストアタックとなったのはアレシンは7番手に入り、暫定9番手にいたアレクサンダー・ロッシがトップ9から外れる結果となった。

 初日トップは、ヒンチクリフ。昨年インディ500のプラクティス走行中のクラッシュで大怪我を負いシーズンを欠場することになったが、その雪辱を果たす快進の予選アタックを見せつけた。記念すべき第100回インディ500のスターディンググリッドは、22日ポールデーで決定する。