働く意欲―――。「お金を貯めたいから」でも「人の役に立てるから」でも何でも構わないが、これがないと労働はただの苦行になってしまう。日々頑張って働くための、自分を奮い立たせるモチベーションの源だ。
そんな「労働意欲」について、今やテレビで見ない日はないほど超売れっ子のマツコ・デラックスが語っていた。番組は5月12日の「アウト×デラックス」(フジテレビ系)。この日のゲストのムッシュかまやつは、「働きたくない人」だという。(文:みゆくらけん)
働くことに目的を持ってなさそうな姿にムッシュ共感
ムッシュは「働く」という言葉自体が嫌いだけど、「動いていないと故障が生じてくる」ため、仕方なく活動しているといった具合なんだとか。そんなムッシュはテレビでしょっちゅうマツコを見ており、働くことにあまり目的を持ってなさそうなマツコに一方的に親しみを感じていたのだという。
確かに最近マツコは、よくこんなことを口にしている―――「なんのために生きているのかわからない」「一体なんのために仕事してるんだろう」。ちょっと心配になってしまう。しかし「ずっと労働意欲がなかったから余計に働いている」と自らを分析するマツコは、自身の「働く意味」をこう語った。
「こんな自分を望んでくれたテレビの世界に、ありがたいなって思ってやってる」
感謝と恩返しの気持ち。それがマツコの労働意欲だ。隣に座るナインティナインの矢部浩之に「義理人情だけやな」と言われると、「ほぼソレ」と返し、次のように続けた。
「だから逆に働けるのよね。労働したくてとか、対価が欲しくてとかじゃなくて、楽しい人たちと一緒に仕事をさせていただいているから」
マツコのその言葉に、ムッシュも「わかる。実に楽しそうなんだもん」と納得していた。
「1日3000円死ぬまでくれるなら仕事しない」と掌返し
しかし、ムッシュの所持するマクドナルドの永久会員証にトークが及ぶと、話は一変する。永久会員になると、2100年までバリューセットがタダで食べられるらしい。
「何が嬉しかったかって、これをもらうことで仕事をしなくても飯が食えるんです」
そう自慢するムッシュに、マツコは声をあげた。
「コレもらったらアタシ、労働意欲なくなるかも!」
そして「もし誰かが1日3000円を死ぬまでくれると言うなら、仕事したくないの。でもその人は裏切るかもしれない。だから信用しないけど、マクドナルドは裏切らないでしょ?」と興奮気味に語っていた。
マツコがテレビの世界に感謝の気持ち1本で働いていることも凄いが、そのマツコを一瞬で覆したマクドナルドの永久会員証も凄い。でもたぶん、実際にもらってもやっぱり義理人情で働くんだろうな。
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