20日、ポルトガルで行われている世界ラリー選手権(WRC)第5戦ポルトガルのデイ2で、ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)がクラッシュした際、マシンが炎上するアクシデントが発生した。
前戦アルゼンチンでキャリア初優勝を飾ったパッドンは、総合6番手で挑んだSS5でコースオフした。この際、高温となっていたマシンのエキゾーストによって、道路の枯れ葉などに引火。パッドンのi20 WRCはわずか5分で炎に包まれた。幸い、パッドンとコドライバーのジョン・カナードはすぐにマシンを離れたため、怪我などは負っていないとのことだ。
パッドンは「最悪だ。チームに申し訳ない」と語ると、「僕のドライビングミスではないと思う。だから、余計にフラストレーションが溜まっている」とアクシデントが起きた状況を説明した。
「(クラッシュした場所は)4速全開で駆け抜けるコーナーだった。午前中に走行した時よりも速い速度で飛び込んだら、ライン上に大きな穴が開いていたんだ。しかも、その穴は枯れ葉で隠れていた」
「その穴に落ちた瞬間、バランスを崩して、コース右側の斜面に向かってしまった。そこで、今度は大きな岩にぶつかってマシンのフロントが壊れて、さらにスピンすることになったよ」
「ただ、その時は明日(デイ3)には復帰できると考えていたから、焦らずにコクピットを離れた。そして振り返ったら、マシンのリヤが燃えていたんだ」
「すぐにジョン(・カナード)にマシンを離れるように伝えたけれど、その10秒後にはマシンが炎に包まれしまったんだ。消火器を取り出す暇もなかったよ」
なお、このアクシデント直後にオット・タナクも同じ場所でクラッシュしたが、即座にマシンは牽引されたため、火災に巻き込まれずに済んでいる。