バルセロナのF1インシーズンテストでは、データ収集のための大胆なウイングを持ち込んで話題となったウイリアムズ。しかし、スペインGPのアップデートは控えめで、外観から明らかだったのは、ロシアGPでテストされた新しいデザインのバージボードだった。
従来のバージボードの基本的な考え方を踏襲しながら、新型では垂直な部分の前端が車体後方に向けて傾いた形状を取り入れている。また、従来型は上部のベーンが3枚に分かれていたが、新型ではベーンが4枚に増えた。
発想はベーンを複数に分割しているメルセデスのバージボードと同じで、これらのひとつひとつが気流の渦を生み出し、バージボードの後流を巧みにコントロールすると考えられる。
フェリペ・マッサ(トップ写真)は、より快適にドライブできるようにコクピット環境の改善を試みていた。スペインGPのフリー走行で、マッサは仕様の異なる2種類のシートをテスト。ひとつには「Deep Shoulder(ディープ・ショルダー)」と書かれており、おそらく肩の部分に違いがあるのだろう。さらにマッサのクルマはコクピット内の発泡材クッションも追加されていた。