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「日本の百貨店の歴史を象徴」三越日本橋本店が重要文化財に

2016年05月20日 18:22  Fashionsnap.com

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三越日本橋本店の外観 Image by: 三越伊勢丹ホールディングス
三越日本橋本店本館が、5月20日に開催された文化審議会の答申を受け、重要文化財に指定される見通しとなった。確定すれば、重要文化財の建物の百貨店は日本橋高島屋に続いて2例目となる。

三越日本橋本店を重文に指定への画像を拡大

 三越日本橋本店本館は、三越呉服店が1904年(大正3年)に設立し「デパートメントストア宣言」を行った後の1914年に竣工。外観は西洋古典様式に則りつつ、水平・垂直線を強調した構成や、高塔(金字塔)のアールデコ風の装束など新しい様式も取り入れている。内部には、天井にヴォールト状に配したステンドグラスをトップライトにした中央ホールや、重厚な色調で彩られた三越劇場、アールデコで飾られた特別食堂などを設け、当時の先駆的な意匠を採用してきた。戦前期の商業建築を多数手がけた横河工務所(現:横河建築設計事務所)が一貫して設計を行い、増改築を繰り返しながら、102年が経過した現在も当時の姿を維持している。
 文化審議会は、外観から内部の施設まで各時代の先駆的なデザインを取り入れた三越日本橋本店を「日本の百貨店の歴史を象徴するもの」として評価している。