メルセデスは、バルセロナでのインシーズンテスト2日目、予定していたエステバン・オコンの代わりにパスカル・ウェーレインを起用した。そのため規則により、残るインシーズンテスト2日間にはレギュラードライバーは起用できなくなった。
17日はニコ・ロズベルグが走行、2日目はメルセデスのジュニアドライバーであるオコンが乗る予定だった。
しかし新パーツをテストするためにある程度経験あるドライバーを走らせたいという理由で、メルセデスは17日の夜、急きょオコンの代わりに、メルセデス傘下のドライバーでマノーのレースドライバーのウェーレインを起用することに決めた。
オコンはイギリスGP後に開催されるインシーズンテストでメルセデスを走らせるということだ。
■規則によりシルバーストンテストにハミルトンは参加できず
現在の規則では「各チームは(インシーズンテストの)少なくとも2日間は若手ドライバーのトレーニングテストに当てなければならない。そのテストには参戦数が2戦を超えるドライバーは参加できない」と記されている。
メルセデスは今回のテストでロズベルグとウェーレインを起用したため、残りの2日では現役ドライバーを走らせることはできなくなった。
Sky Sportsによると、メルセデスはシルバーストンテストでルイス・ハミルトンを走らせると述べていたものの、それは不可能になったことになる。2015年もハミルトンはインシーズンテストに参加しなかった。
■ウェーレイン「メルセデス入りの準備はできている」
急きょ参加したウェーレインは、メルセデスで133周を走行、1分24秒145で10人中3番手となった。
「いい一日だった。ちょっと予想外だったけどね!」とウェーレイン。彼はテスト初日にマノーで走行した後、サーキットを去るところだった。
「昨日(火曜)の夜、チームから連絡があって、テストプログラムでやり残したことがあるから、それを手伝う経験あるドライバーが必要だと言われた。それでサーキットに戻ってきて、夜にシート合わせをしたんだ!」
「今日はレース2回分にあたる133周を走って、テストプログラムを終了した。チームにとって重要なプログラムだった」
「午前中にいろいろなセットアップを試した。主に空力のテストだ。その後、午後にはロングランをした。順調にいったよ」
「走っていてすごく楽しかった。最高の気分だったよ!」
F1iから、2017年にメルセデスのレースシートにつく準備はできているかと聞かれ、ウェーレインは「もちろん、準備はできている」と答えた。
一方でウェーレインはテストに参加することがレギュラーシートへの決定的な後押しになるとは考えておらず、今はマノーで学習を積むことが重要だと述べた。
「できる限り努力しているけれど、今年僕が優勝できないのは明らかだ。でも今後どうなるかは分からない。今は今年の自分の仕事に集中して、できるだけたくさんのことを学び、マシンに可能な最大限の結果を引き出したい」