マクラーレン・ホンダのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、ホンダのパワーユニットは明らかに改善しており、いまやパワーの面ではメルセデスとフェラーリの間に位置していると主張した。
ロシアGPではダブル入賞を成し遂げ、スペインGPではフェルナンド・アロンソがマクラーレン・ホンダの新パートナーシップが再開して以来初めての予選Q3進出を果たした。
■「ホンダのパワーがメルセデスとフェラーリの間であることはデータ上、明らか」
昨年に比べて大きく進歩しているのは確実であるが、パワーユニットの向上について聞かれたブーリエは、分析した結果、ホンダはすでにパワーの上でフェラーリを上回っていることが分かったと発言した。
Speed Weekに17日に発表されたインタビューにおいて、ブーリエは次のように語っている。
「データを詳細に調べてみると、今、パワーはメルセデスとフェラーリの間に位置することが分かっている」
「ドライバーたちは進歩をはっきりと感じ取っている。我々は正しい方向に進んでおり、状況は改善しつつある」
ホンダのフィロソフィーに何らかの変化があったのか、という問いに対し、ブーリエは「イエスでもありノーでもある」と答えた。
「ホンダはすでに優れたアプローチをしており、すばやく対応する準備もできている。メンバー全員が全力を尽くし、約束されていた変化が訪れてきている」
■トロロッソ、ザウバーへの供給のうわさを否定。「来年もマクラーレンのみ」
2017年にはパワーユニットマニュファクチャラーはチームに対して供給を保証しなければならず、状況によってはFIAからパワーユニット契約を持たないチームへの供給を求められるかもしれない。
ホンダとの独占契約に非常にこだわっているマクラーレンのグループCEOロン・デニスはこの規則に反発しているともいわれている。ブーリエは、規則の精神に賛成すると述べた上で、ホンダは来年もマクラーレンのみに供給するとの見解を示した。
「エンジンが見つからないチームが存在するような状況を避けることが重要だ。だがホンダが来年ザウバーやトロロッソにエンジンを供給するというような報道があるが、そうなると申し上げる理由はない。それは実現しないだろう」
ホンダは今のところ来季はマクラーレンとしか契約を結んでいない旨、FIAに対して明らかにしている。
全チームへのPU供給を保証する上で、各マニュファクチャラーは現在有している供給契約をFIAに対して5月15日までに通知することが求められていた。