メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、チームは過去にマックス・フェルスタッペンに対して、レッドブルの育成プログラムに加入するよりも魅力的なオファーを提供できなかったと語っている。
2014年の夏、ヨーロッパF3に参戦中のフェルスタッペンに、メルセデスとレッドブルの育成プログラムが興味を示していた。
フェルスタッペンはレッドブルを選び、16歳でトロロッソと契約。今回のスペインGPでレッドブルへと昇格を果たし、F1参戦から、わずか24戦で初優勝を挙げた。
ロシアGPでは、ウォルフとマックスの父親ヨス・フェルスタッペンが話している姿が目撃された。そのことについて問われたウォルフは「我々が(フェルスタッペンのレッドブル昇格を)手助けするわけないよ」と笑いながら話したあと、親子の印象を語った。
「彼(マックス)は良いドライバーだよ。ヨスも真面目な男だし、息子の良き理解者だ」
「マックスを初めて見たのは、2013年にパリで行われたFIA授賞式だ。当時はカートドライバーだったけど、その2年後にはF1まで駆け上がってきたのだから、たいしたものだ」
「我々が彼と本気の話し合いを行ったことは、これまでなかった。彼はレッドブルの育成プログラムに所属することを選んだからね。我々は、それ以上の魅力的な機会を提供できなかったんだ」
「レッドブルはトロロッソのシートを彼に与えた。そして、彼にはレッドブルでドライブする機会が必要だったということがわかった」
「ヨスの計画どおりになったし、マックスにとっても良かったと思う」
ウォルフは、レッドブルの進化を十分に感じている。さらにルノーはバルセロナテストでアップグレード版のパワーユニットを投入予定であり、レッドブルはメルセデスに最も近いチャレンジャーとなる可能性がある。
「レッドブルはスペインGPの予選でも速かったし、ロングランのペースも申し分ない」
「ルノーのアップグレード版パワーユニットは強力なものらしいね。レッドブルは我々の強力なライバルとなってくるだろう」と、強力なドライバーラインアップとマシンパフォーマンスを兼ね備えたレッドブルを警戒している。