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“未来へ進む道の中で”安田レイ インタビュー TVアニメ「逆転裁判」エンディングテーマ担当

2016年05月15日 12:52  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

安田レイ「Message」(通常盤)
安田レイがテレビアニメ『逆転裁判~その「真実」、異議あり!~』のエンディングテーマ「Message」を歌い注目されている。シングル表題曲の作詞を初めて安田自身が手がけた作品だ。
安田レイは2013年7月にデビューをしたソロシンガー。ソロデビュー前には世界中にファンを持つ音楽ユニット「GENKI ROCKETS(元気ロケッツ)」のボーカル“Lumi”の声を務めており、音楽活動のキャリアは長い。
デビュー第1弾の「Best of my Love」はテレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』のエンディング曲、その後もテレビアニメ『魔法科高校の劣等生』エンディングテーマ、ポケモン・ザ・ムービーXY『光輪(リング)の超魔神 フーパ』主題歌とアニメの人気作品の楽曲を担当してきた。
今回アニメ!アニメ!では、5月18日に8thシングル「Message」がリリースされる安田レイにインタビューを行った。元気ロケッツを経てソロデビューを果たした時の心境や「Message」に込めた思い、ライブに向けた意気込みを語ってもらった。
[取材・構成:細川洋平]

「Message」安田レイ
5月18日(水)発売

安田レイ オフィシャルウェブサイト http://www.yasudarei.net/

■ ソロデビューが決まった時は大号泣

ー安田さんのソロデビューは2013年ですが、2016年は元気ロケッツの活動から数えると音楽活動10年目の節目になりますね。

安田レイ(以下、安田) 
元気ロケッツのスタート時期がはっきりしていないのでちゃんと数えてなかったですけど、確かに10年ですね。あっという間ですね。オーディション会場にランドセルで行っていたのを覚えています(笑)。今考えると幼かったな。

ー元気ロケッツの頃とソロで活動している今と、変化はありますか?

安田 
音楽に対する気持ちは大きく変わりました。小さい頃、宇多田ヒカルさんに影響を受けて音楽やりたいなと思い、実際に歌う場ができて夢も叶って。でも元気ロケッツのボーカルはあくまで“Lumi”。自分の名前も明かせないし、どこか演じている部分もあって。自分の素の部分を知ってもらいたい気持ちが大きくなりました。
それでプロデューサーの玉井(健二)さんに「今、すごく歌を歌えて幸せです。でも、今すぐでなくてもいいので、いつか安田レイとして歌いたいです」とアピールしました。

ー直接玉井さんに伝えたんですか?

安田 
はい。歌うことがとにかく好きなので、言わなくても伝わっていたとは思うんです。ただ、ちゃんと伝えなきゃいけないと思いました。デビューしたい、ライブがしたいという気持ちが大きかったですね。元気ロケッツでは宇宙から交信してきたホログラムが歌っているコンセプトだったのでライブでは私はステージに立ったことがないんですよ。ファンのみなさんと一緒に客席側から見ていました。
20歳の時に玉井さんから「よし、デビューしよう!」って言われた時は大号泣。お母さんとハグして大喜びしました。

ーソロデビューライブは東京ガールズコレクションですね。会場はさいたまスーパーアリーナという大会場。

安田 
人生初のステージがさいたまスーパーアリーナ(笑)。3万人の前で、本当に子鹿のように震えながらステージのセンターに行って、気づいたら終わって。楽屋に戻ってて「あれ?!」みたいな(笑)。それくらい緊張したのを覚えています。でもそのライブがあったからこそ自分のハートは強くなりましたね。

■ “誰かを強く思う気持ち”を「Message」に込めて

ー新曲の「Message」はTVアニメ『逆転裁判』のエンディングテーマとなっています。

安田
『逆転裁判』のエンディングになるということで作りました。成歩堂龍一くんが自分の身を削って誰かを守るために必死になる姿は簡単なようで簡単じゃない。成歩堂くんのように誰かを思う気持ちを大切にしたいという思いを込めました。

ーシングルの表題曲を作詞されるのは初めてとのことです。この歌詞は『逆転裁判』のヒロインの綾里真宵の、もしくは真宵へのラブソングのようでもあり、MVにあるように友情を描いた曲としても聞ける。いいろな表情を持った詞になっている印象を受けます。

安田 
そうなんです。いろんなかたちで、聞いてくれる方によって捉えていただけたらなと思っています。恋人でも家族や友だちでも。いつも思っている大切な人が、遠い場所にいたとしても、お互いに思っていれば近くに感じるんじゃないかなって私は思っていて。今回はジャケットのリボンでもそれを表現しているんです。

ー安田さんがリボンを持っているジャケットになっていますね。

安田 
リボンには「結ぶ」という意味もあるので、誰かとの気持ちを結んでいると。私が握るリボンの先には大切な人が持っている、遠くにいてもいつでもソバに感じられるんじゃないかなと思っています。

ー誰かを思う気持ちは確かに『逆転裁判』ともシンクロしていきますね。

安田 
そうですね。すごくエネルギーを使うことだし、自分を犠牲にすることもあると思います。けれど、不思議と誰かを思う気持ちが強ければ強いほど人間って何でもできちゃうんですよね。だから目には見えないもの何かで繋がっているじゃないかなって。

■ 「Message」をきっかけにいろんな安田レイを知ってもらいたい

ー作詞はスムーズに行ったのでしょうか。

安田 
私は感覚人間で普段から考えるより感じて生きているタイプなので(笑)。毎回書くたびに思うのですが、心にある気持ちを頭で理解して、また心のイメージに戻す作業が難しいんですよね。気持ちや温度、景色はハッキリあるんですけど、その全てが結びついた言葉を最終的に出すのが大変。ただ、「Message」ではある人物を思い浮かべながら書いていました。

ーそれはどなたですか。

安田 
中学の時にお世話になった先生です。担任ではなかったんですけど、いつも相談に乗ってもらっていた先生です。今、私が歌えているのはその先生のおかげと言ってもいいくらい、大きなきっかけをくれた方でした。
悩む私にアドバイスをくれたんです。「その言葉に背中を押されて、今がんばれているよ」って感謝を伝えたい。歌詞にはそんな思いを込めました。

ー「Message」リリースに合わせて、東名阪ワンマンツアーも行われます。どのようなライブになるのでしょうか?

安田 
日頃の感謝の気持ちや喜びを爆発させたいですね。私にとってワンマンライブは密度の濃い特別な時間が過ごせる大事なもの。みなさんに直接、恩返しができる場所ですから。キャッチボールをするみたいに、みんなで一緒に楽しい空間を作っていきたいですね。

ーありがとうございます。安田さんの歌はアニメから惹き込まれた方も多いと思います。最後にそういった方やアニメ!アニメ!読者に向けてメッセージをお願いします。

安田
『逆転裁判』の成歩堂くんのように“誰かのために”という気持ちはきっと誰にでもある部分だと思います。この「Message」を聞いて少しでも前に進んでいこうって思っていただけたらうれしいです。私はアニメ主題歌をやらせていただいていろんな新しい出会いがありました。みなさんも、「Message」をきっかけにいろんな曲、いろんな安田レイを知っていただきたいです。
このシングルCD「Message」に収録された3曲もぜんっぜん違う世界観ですから。まずはシングルを通して聞いて、感じていただいていろんな発見をしていただけたらうれしいなと思います。