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全日本F3第3戦富士:緊迫のハイスピードバトルを佐々木が制す

2016年05月14日 21:21  AUTOSPORT web

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全日本F3第3戦富士を制した佐々木大樹(B-MAX NDDP F3)
全日本F3選手権は14日、富士スピードウェイで第3戦の決勝レースが行われ、各所で激しいバトルが展開される緊迫したレースを、3番手スタートだった佐々木大樹(B-MAX NDDP F3)が制した。

 午前の予選に続き、14時10分にスタートした全日本F3の第3戦決勝レース。迎えたスタートでは、ポールポジションスタートのヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)がリードするも、2番手スタートの坪井翔(ZENT TOM'S F314)が早めに仕掛けていく。しかし、マーデンボローは首位をキープ。逆に3番手につけていた佐々木が3周目の1コーナーで坪井をパスし、2番手に浮上した。

 佐々木はさらに、首位のマーデンボローに接近。8周目にはサイド・バイ・サイドの激しい戦いを展開し、いったんはマーデンボローが首位を守るものの、13周目にはふたたび佐々木が1コーナーでマーデンボローにアタック。今度はトップに躍り出ることに成功した。

 ただ、マーデンボローはピタリと佐々木の背後につき、ゴールデンウイークのスーパーGT第2戦に次ぐ富士での勝利を狙いにいくが、佐々木が最後までリードを守り切り、2014年以来となるF3での勝利を飾った。2位はマーデンボローで、3位は山下健太(ZENT TOM'S F312)からポジションを守り切った坪井となった。

 4位以降も非常に接近した激しい戦いが展開されており、坪井攻略の際にタイヤを傷めた山下を最後は千代勝正(B-MAX NDDP F3)がパス。千代が4位、山下が5位に。スタートで遅れた牧野任祐(TODA FIGHTEX)が6位という結果となったが、トップ6が最終的に10秒以内という接戦となった。

●F3-Nも大接戦。最後は0.014秒差で決着
 激しい戦いとなったのはF3-Nも同様で、DRAGON(B-Max Racing F308)がスタートで遅れる一方、開幕ラウンドの鈴鹿を制した片山義章(Petit LM Racing)がスタート直後の混乱でスピン。足回りを傷めてリタイアとなってしまう波乱の序盤となる。

 ペースに勝るDRAGONは、F3-N首位だった廣田築(アルビレックスF306TLM)や岡崎善衛(Glocal アルビTLM)、そしてアレックス・ヤン(ALEX YANG Hanashima F3)と終盤に向け激しい戦いを展開する。4台がテール・トゥ・ノーズのような展開になり、毎周のように順位が変わっていく。

 しかし、廣田は接戦のなかでマシンにダメージを受け遅れてしまう。また、ファイナルラップには岡崎もスピンを喫してしまい、これでF3-Nの優勝争いは2台にしぼられることになった。

 最終コーナーでは、DRAGONがきっちりと首位を守り、念願の初勝利かと思われたが、ピタリと背後につけたヤンがスリップストリームから抜け出すと、コントロールラインで横並びに。なんとわずか0.014秒差という超僅差でヤンが前に出ており、ヤンが嬉しい初勝利をドラマチックに飾ることとなった。