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「レッドブルのやり方に疑問」。ハミルトンらドライバーからクビアトに同情の声

2016年05月13日 09:01  AUTOSPORT web

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2016年F1第5戦スペインGP ダニール・クビアト、マックス・フェルスタッペン、カルロス・サインツJr.
レッドブルが第4戦ロシアGP終了後にダニール・クビアトとマックス・フェルスタッペンを入れ替える決断を下したことに関し、一部ドライバーは否定的な発言を行っている。

 レッドブルはロシアGP後、クビアトをトロロッソへ、代わってフェルスタッペンをレッドブル・レーシングへ移籍させることを発表した。

 スペインGPのFIA木曜記者会見にふたりと共に出席したルイス・ハミルトンは、レッドブルのこの決断について意見を求められ、若手ドライバーには時間を与える必要があると答えた。

 クビアトは先月22歳になったばかりで、2014年にトロロッソでF1デビューを果たした後、セバスチャン・ベッテルの後任として2015年にレッドブルに昇格した。

■若手ドライバーには時間を与えるべき、とハミルトン

「明らかにひとりにとってはいいチャンスだけど、もうひとりにとってはとても残念な決定だ」とハミルトン。

「レッドブルは若手の才能あるドライバーたちを連れてくることに成功している。でも若いドライバーが進歩するには時間が必要だということを理解する必要がある。ミスは起こるものだ」

「ドライバーにはとてつもないプレッシャーがかかっている。特に若いころにはね。ジュニアカテゴリーであまり多くの年月を過ごすことなく、早い段階で(F1)にステップアップした場合は特に、学習することが山のようにある。プレッシャーもすごく大きい」

「よくなじんでいたチームからドライバーを外して他のチームに移すと、ドライバーは難しい立場に置かれる」

「(レッドブルのやり方に)賛成するか? 僕の意見は関係ないだろうけど、僕なら特にこういうことはやらないね」

 ハースのロマン・グロージャンも同様に、若手ドライバーにはある程度成長するための時間を与えるべきだと主張している。


■「レッドブルは厳しすぎる」とグロージャン

「ものすごく厳しい決定だ。彼は中国で表彰台に乗った。その次のレースはホームグランプリだったから、彼は少し興奮しすぎたのかもしれない」とグロージャンは語った。
 クビアトはロシアGPのオープニングラップでアクシデントを引き起こし、その影響でベッテルはリタイア、レッドブルもノーポイントに終わった。

「ダニールはF1に参戦してたった1年でレッドブルに移った。レッドブルでは1年と4戦しか走っていないんだ」

「レッドブルとしては2チーム持っていてドライバーを交代させられるから最高の環境なんだろうけど」

「(トロロッソのチーム代表の)フランツ(・トスト)はビッグチームに行く準備が整うには3年必要だと言っている」

「もちろんマックスにとっては大きなチャンスになるけどね」

 クビアトとフェルスタッペンの交代が発表された直後、マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンはTwitterを通してすぐさま否定的な反応を示した。

「マジで? 1戦失敗しただけでクビアトが外された。その前のレースでは表彰台に上がったのに」というコメントに#Shortmemories(記憶力が悪いね)というハッシュタグをつけてバトンは投稿している。