ポルシェは2017年へ向けて新型ポルシェ911RSRを開発していることを発表。すでにテストコースでシェイクダウンを済ませ、今後は世界各地のサーキットで本格的なテストを行うことを明らかにした。
2013年、FIA世界耐久選手権(WEC)のLM-GTEクラスでデビューを果たした911 RSR。昨年はチュードル・スポーツカー・チャンピオンシップ(現ウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ/WSCC)に参戦すると、最終戦プチ・ルマンで、よりパワフルで軽量なプロトタイプを退け総合優勝を果たすと同時にタイトルも防衛する活躍をみせた。同社はこの功績を受けて911RSRを、「昨年もっとも成功を収めたGTカー」と表現している。
そんな911RSRの後継モデルとなるGTEクラスの新型911RSRは、ドイツ・ヴァイザッハにあるヴァイザッハ研究開発センターのテストコースで、複数名のワークスドライバーの手によりシェイクダウンが行われたという。
GTモータースポーツ総合プロジェクトリーダーのマルコ・ウジャーシは「新しいマシンの初走行を数人のドライバーが行うのは非常に珍しいことだ」と、シェイクダウンを振り返る。
「しかし、ワークスドライバー全員が開発に携わったことがあり、可能な限り多くのドライバーにテストコースを数ラップしてもらった」
この新型911RSRは2017年に行われるデイトナ24時間耐久レースでデビューを果たす予定となっており、同社のモータースポーツGTモータースポーツ部門を率いるDr.フランク=シュテッフェン・バリサーは「完全に新しいマシンの初戦が24時間レースというのは大きなチャレンジですが、デビューに向けて開発は順調に進んでいます」と、自信を覗かせている。
なお、この新型911RSRの詳細な仕様は明かされておらず、同社のスポークスマンは今年末のオフィシャルローンチまで詳細は公表しないとしたほか、今季は活動を縮小しているWECへの参戦体制に関しても「2017年の活動プランに関しても最終的な決定は下されていない」と名言を避けた。