メルセデスのニコ・ロズベルグは、今年F1において無線が厳しく規制されるようになり、もはやドライバーがチームに操られる“マペット”と呼ばれなくなったのはいいことだと語った。
ドライバーがチームからの詳細な指示の下で走る状況が批判されつつあったことで、 昨年、今年とチームからドライバーへの無線を厳しく制限する規則が定められた。
これによって、レースへの準備としてやるべきことが増えたものの、自分はそれをうまくやっているとロズベルグは語った。ドライバーが自分でレースをしていないという批判がなくなったため、無線制限の規則導入は正しい判断だったと彼は考えている。
「いい動きだと思うよ。今は以前よりもドライバーが自分自身でやることが増えた」とロズベルグ。
「前よりも、レース前の準備が重要になった。レース中に(エンジニアから)僕に伝えられないいろいろなことを事前に集中的に話し合うんだ」
「そういう作業により一層集中している。より懸命に、より手間をかけて作業にあたっている」
「レース中はうまくいっている。自分たちでやるべきことをやる。難しい仕事だけれど、僕は気に入っている」
「自宅で(テレビを見ていて)ドライバーがエンジニアに無線で操られる“マペット”みたいに見えると言っていた人たちも、もうそんな発言はしない。だからうまくいったと思う」
■「エンジニアとの関係の重要性は変わらない」
規則が変わっても、エンジニアの存在が大きいことは変わらないとロズベルグは言う。彼のF1キャリア11年のうち10年にわたり、トニー・ロスがエンジニアを務めている。
「ひとりひとり全員が重要な役割を担っている。でも僕がマシンをうまく仕上げる上で、個人的な関係が役立っている。トニーが僕と同じように考えてくれることがとても重要なんだ」
「僕たちは同じような考え方をする。意思の疎通がうまくいっているんだ。そういったことがすごく助けになる。すごく緊密な関係だ」
「僕と一緒に働くため、エンジニアがやらなければならないことは山のようにある。手順などを含め、ものすごくいろいろなことをしなければならない」