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メカUPDATE:ウイリアムズFW38、フロントノーズ下の部分

2016年05月10日 22:31  AUTOSPORT web

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ウイリアムズの新旧ノーズ比較
ウイリアムズはロシアGPで表彰台こそ逃したものの、バルテリ・ボッタス4位とフェリペ・マッサ5位に入り、今季チーム最高成績を挙げた。スタート直後の事故によってフェラーリのセバスチャン・ベッテルがリタイアし、レッドブル2台が無得点に終わったこともあったが、ウイリアムズのアップデートも効果を発揮していた。

 ウイリアムズはバーレーンGPから新しいノーズとフロントウイングを投入。ノーズ先端をさらに短くした超ショートノーズと、フロントウイングはメインフラップが3枚となり、アッパーフラップ2枚と合わせて、5枚仕様となった。

 現在のF1で最もフロントウイングのフラップ数が多いのは6枚仕様のレッドブル。これに続くのが、メルセデス、フォース・インディア、トロロッソ、マクラーレン、マノーの5枚で、ロシアGPではフェラーリも5枚仕様を投入してきた。基本的にはフロントウイングのフラップ枚数が多いほど、フロントのダウンフォースは大きくなる。



 しかし、ウイリアムズはバーレーンGPでは新ノーズとフロントウイングの到着が遅れ、しかも1セットしか用意できなかったため、ほとんどセットアップできないまま、マッサが予選とレースでデータ収集を兼ねて使用。中国GPでも1セットしか用意できず、ふたりのドライバーが比較テストする予定だったが、初日にマッサが新型を壊してしまい、旧型のみで予選とレースを戦った。ロシアGPでは、ようやく新ノーズとフロントウイングのパッケージを2セット持ち込み、両ドライバーが金曜日からセットアップ作業を進めることができたのだ。

 新パッケージは、ノーズの長さとフロントウイングのフラップ数が変わっただけでなく、ノーズ下の形状にも手が加えられている。従来のノーズは下面がほぼ水平だったのに対して、新しいものはノーズ下面もノーズ上面と同様に前傾しており、ノーズ下の空間が大きく広がっている(写真:赤の矢印)。

 これらの変更は、昨年ウイリアムズが苦手としていた低速コーナーでのパフォーマンス向上を目的としたもの。したがって真価が問われるのはスペインGP後の、モナコGPとなりそうだ。