今、インターネットの次に注目されているのがAIとロボットです。これらの進歩は日常生活のだけでなく、職場の環境にも大きな変化を与えるでしょう。すでに海外のファーストフードチェーン店では、機械による自動受付サービスを導入するところも出てきました。近い未来には店員さんが全くいない店が主流になるでしょう。
AIやロボットと競争しなければいけない中で、我々人間はどうすればいいのでしょうか。これから紹介するちょっと変わった職業訓練学校は、新しい時代のキャリアヒントになるかもしれません。(文:ラ・ガイシュン)
世界各地にマーメイド養成学校が存在
まず、「マーメイド養成学校」です。人魚のような足ヒレを付けて水中ショーを演じる女性を養成する学校ですね。多くの国にこうした学校があって、マレーシアやフィリピンなどの東南アジア地域だけでなく、欧米諸国のドイツやアメリカにもあります。
学校の種類も様々なタイプがあり、数時間のコースから年単位の課程まで選べます。一番有名なのは、カナダのアクアマーメイドスイミングスクールです。
同校の設立者がメディアに語った内容によると、同校の生徒は、マーメイドになりたい小さい女の子や、フィットネス目的の若い女性が中心です。「マーメイドになりたい!」という需要が予想以上に多く、現在はカナダ以外の国にも新しい分校を立ち上げています。
卒業後の進路としては、マーメイドの泳ぎ方はダイビングの応用でもあるため、ダイビングのコーチなどに就職するといった道もあります。たとえプロマーメイドにならなくても、ダイビング指導などの仕事に就けば、沖縄や小笠原の美しい自然の中で働けるかもしれませんね。
「サイバースパイ養成校」に認定された英名門大学
続いて、みなさんは「ウィッチャー」というオンラインゲームを聞いたことはありますか? ゲームの中で剣と魔法を駆使する主人公になり、広いオープンワールドを旅しながらモンスターと戦うRPG大作です。
原作者アンドレイ・サプコフスキ氏の出身地ポーランドでは、公式のウィッチャー学校があります。公式サイトによると、3泊4日の合宿で、弓術やフェンシングの戦闘スキル、または薬学や錬金術の知識を身につけることができます。さらにはレザー防具作成のコースまであります。
また、イギリスにはスパイ養成学校があります。IT時代になり、ネット上の脅威はますます無視できない存在になっていますが、そんな中、イギリス政府はハッキング技術を持つ人材を確保するため、オックスフォード大やサリー大などの6大学を「サイバースパイ養成校」に認定しました。
もしこれらの大学のサイバーセキュリティー分野で修士号を取得したら、ハッカー犯罪と戦う力があると認定されます。銃器の使い方や格闘術を学ぶことはなさそうですが、新時代のスパイというのも面白そうですね。
【プロフィール 】
ラ ガイシュン 香港出身。2009年に来日し、現在は都内IT企業セブンコードにデザイナーとして勤務している。本業以外にも、英語・中国語の通訳や雑誌コラムの執筆、海外貿易アドバイザーなど多岐にわたる分野で活動中。【Facebook】
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