トップへ

オリベイラ「この経験から学び、前に進むのみ」

2016年05月10日 08:41  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

カルソニック IMPUL GT-R
AUTOBACS SUPER GT Round2
FUJI GT 500KM RACE
2016年 5月3日~4日
No.12 カルソニック IMPUL GT-R
ドライバー:安田裕信/J.P.オリベイラ

優勝目前、まさかの結末

毎年恒例、ゴールデンウィーク期間中の第2戦富士スピードウェイが開催されました。開幕戦岡山では残念ながら表彰台へ届かず、5位という結果になりましたが、2人のドライバーも得意としているこのサーキット、大観衆の前でのポールtoウィンを目指してレースへと臨みました。

5/3(火)公式予選
天候:☁ コース:ドライ
気温/路面温度: Q1開始時19℃/26℃、Q2開始時18℃/24℃、
Q2終了時18℃/24 観客動員数:35700人

 マシントラブルがあり、朝のフリー走行中GT500占有走行に出走できないアクシデントがあったものの、トップタイムを残して予選に挑むことになったカルソニックIMPUL GT-R。天候は若干風が強まる中曇り空のもと、予選Q1が始まりました。担当ドライバーは安田裕信。GT300のQ1終了後の14時50分、オンタイムで始まりました。

 毎度の予選同様、開始後しばらくはピットの中でステイ。今回は、開始直後全車コースインせず15分間のQ1序盤は緊迫しつつも非常に静かな時間が流れていました。安田は残り7分半を切ろうかというところでピットアウトし、アタックに向かいます。周回を重ねるごとにタイムアップしていき計測3周目に1'28.208をマークしトップに浮上。直後にNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(千代勝正選手)に逆転され2位となりますが、計測4周目も続けてアタック。1'27.931とタイムを縮めますが、No.46 GT-Rを上回ることはできず2位となりましたが、無事にQ2へと駒を進めました。

 Q2はポールポジションを狙い、満を持してエースのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが登場。15時35分から12分間で始まりました。残り7分40秒でピットアウトし、アタックに向かいます。タイヤのウォームアップをこなして計測2周目に1'28.118をマークし順調にトップへ浮上。ここで残り2分、さらにアタックを続けます。直後計測3周目1'27.453でタイムを短縮。ポールポジションの座を一気に引き寄せます。ライバル勢、特に好調の他のGT-R勢も続けてアタックを展開していきますが、トップは明け渡さず、昨年の第7戦オートポリス以来のポールポジションを決めました。

 監督の星野一義と安田は、ちょうど2年前、「2014年第2戦富士でのポールtoウィンを成し遂げたレースの再来を」と誓って意気揚々の一方、オリベイラは「まだまだファーストステップだ」と至って冷静に翌日の決勝レースを見据えていたのが、非常に好対照で印象的な予選直後の3名でした。

5/4(水)決勝レース
天候:☀ 路面状況:ドライ
気温/路面温度 24℃/39℃(スタート時)
決勝レース距離 4.563km×110laps=501.93km
観客動員数:50100人

事前の天気予報では4日の決勝日は雨となっていましたが、予選日の3日の夜から雨が降り出し、御殿場市内はひどい雨風にさらされていましたが、朝には雨は上がり快晴。気温も上昇し清々しい天候となりました。

 決勝レースは予定通り、駆けつけた5万人を超える大観衆の目前で14時にフォーメーションラップ1周ののちスタートを切りました。スタートドライバーはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。順調にオープニングラップをトップで終え、好ペースで2位以下を引き離しにかかります。6周目にはGT300クラスとの交錯が始まり、白熱する後続の2番手、3番手争いを気にしつつ差を広げて一時は最大17秒ほどの差をつけて独走状態に入ります。32周を迎えたあたりから上位陣が続々とピットイン。カルソニックIMPUL GT-Rは38周目にピットインを敢行。4輪のタイヤ交換と給油、安田裕信へのドライバー交代を終えて作業時間48.9秒でピットアウトしていきます。

 2ndスティント、コースに戻った後は2位のマシンと約12秒の差。1stスティント同様独走と行きたいところでしたが、8秒差まで差が縮んでしまったところで、監督の星野一義から安田へ無線で喝が入ります。その後、レースも小康状態になっていたところで、72周目にNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(伊沢拓也選手)がタイヤバースト。マシンのパーツがコース上に散乱してしまいセーフティーカーが導入。ここまで築いてきたリードも水の泡となり、レースは振り出しに。78周目、セーフティーカーが解除。その周はコースに残り、トップの座を守って次の79周目にピットイン。ここでも4輪のタイヤ交換と給油、2回目のスティントとなるオリベイラへのドライバー交代を終えて作業時間44.0秒でピットアウトしていきます。

 3rdスティントに入り82周目、4位スタートながらも順位を上げてきていたNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ選手)が短いピット作業時間でコースへ戻ってくると、逆転を許してしまいました。それでも、すぐにアウトラップのNo.1 GT-Rへと追いついたオリベイラは僅差でオーバーテイクのチャンスをうかがいます。96周目、1コーナーでインに飛び込みつつコカ・コーラコーナーまで軽い接触を伴いつつサイドバイサイド。見事に料理して首位奪還します。その後もNo.1 GT-Rはすぐ背後から追いかけてきつつもいよいよレース終盤、トップを守りつつポールtoウィンも目前に迫った残り3周、周回数にして107周目、100Rでまさかの左リアタイヤのバーストによりスピンアウト。マシンのリアセクションを破損し、マシンを止めて、ここでレースを終えました。

 最終結果は11位となり、ノーポイント。予選ポールポジション獲得による1ポイントの加算のみとなりました。2日間たくさんのご声援、ありがとうございました。無念の結果となりましたが、優勝のみを見据えて次戦SUGOに向けて戦い続けます。引き続き応援よろしくお願いします。

カルソニックIMPUL GT-R 2016年シーズン ここまでの戦績
第1戦岡山 予選5位 決勝5位
第2戦富士 予選PP 決勝11位
ドライバーズランキング7位/チームランキング7位

TEAM IMPUL Next Race Information
全日本スーパーフォーミュラ選手権 第2戦 5/28(土)~29(日) 岡山国際サーキット
SUPER GT 第4戦 7/23(土)~24(日) スポーツランドSUGO

※5/21(土)~22(日)に予定されていたSUPER GT第3戦オートポリス(大分県)がこの度の熊本地震による影響により中止となりました。被災された皆様へ、心よりお見舞い申し上げるとともに被災地の一日も早い復旧を祈念いたします。

ドライバーからのコメント

安田 裕信 Hironobu Yasuda
とても悔しいレースになってしまいました。沢山の応援ありがとうございました。

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ Joao Paulo Lima De Oliveira
言葉がありません。チームの努力が水の泡になってしまいました。今日の経験から学び、前に進むのみです。皆さんからの応援に感謝します。

URL http://www.impul.co.jp/
Twitter https://twitter.com/IMPUL_official
Facebook https://www.facebook.com/TEAM.IMPUL