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攻め甲斐あります。台湾の『ミニ鈴鹿サーキット』を走ってみた

2016年05月09日 21:01  AUTOSPORT web

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ミニ鈴鹿サーキットのメインストレート
5月9日、台湾・高雄にオープンした『鈴鹿サーキットパーク』。あの鈴鹿サーキットを模したカートコース『ミニ鈴鹿サーキット』がメインとなっている施設だが、いったいどんなコースなのだろうか? 実際に走ってみたので、その様子をお届けしよう。

 この『ミニ鈴鹿サーキット』は、特徴的な鈴鹿のレイアウトをカートコースとして採用しており、台湾のクルマ好きに、あの鈴鹿の魅力を体験してもらうことができる。鈴鹿と言えば、多くのF1ドライバーが絶賛するS字や逆バンクといった前半区間、デグナー、ヘアピン、さらにスプーン、130R、日立オートモティブシステムズシケインといった低速、高速と多種多様なコーナーがある。

 そんな鈴鹿を模したミニ鈴鹿サーキットは、立体交差等の鈴鹿の魅力をそのままコンパクトに凝縮している。1~2コーナーやデグナーはひとつのコーナーのようになっているが、ヘアピンや200R、登り坂になっているバックストレート等、かなりその雰囲気を楽しむことができる。

 詳しくは動画(撮影用にかなりゆっくり走行しているのでご了承を)をご覧いただきたいが、速いタイムをマークするにはリズム感が必要なのは実際の鈴鹿と同じで、走っていてかなり攻め甲斐がある。ただ、カートで速く走るには、やはり実際の鈴鹿のレコードラインとは違う(日立オートモティブシステムズシケインなどは、踏み切りで行くイメージ)。カートを熟練した速い人で38~39秒台程度、年に数回乗る程度の方で42~44秒程度、初心者で50秒前後というラップタイムだろうか。

 主に使われているカートは、日本でもレンタル用でおなじみのビレルN35。キッズカートやタンデムカートもある。また、最先端の技術が投入されているのも特徴で、コース上でスピン等アクシデントがあった場合、F1でもおなじみのLEDフラッシュのフラッグ表示が出るほか、自動的にエンジンのリミッターが効き、強制的に徐行となる。体感させていただいたが、如実にリミッターが効いているのが分かった。また、走行前にドライバーの写真を撮って、それがモニターに表示されたりと、嬉しい仕掛けも多数施されている。

 本格的なオープンは9日午後からで、夜の時点で平日にもかかわらず、モール全体に8万人が来場しているが、老若男女問わず非常に多くの来場者が『ミニ鈴鹿サーキット』に訪れており、列が途切れていない。走り出しからかなり上手なドライバーもいるが、やはり多くの来場者がはじめてのカートにおっかなびっくりだったり、スピンしたりというシーンが見られた。ただ、カートから降りた後は一様に笑顔だったのもまた、印象的だった。この『ミニ鈴鹿サーキット』で腕を磨き、「実際の鈴鹿を走ってみたい!」というドライバーが現れるのを期待したい。

 ちなみに、この鈴鹿サーキットパークは高雄の空港や市内からもMRT(地下鉄)で近く、日本から観光で来るのもアクセスが良いのでかなりオススメ。台湾は街中に日本のものがあふれており、このタロコパーク・カオシュン内にも、ラーメン屋やとんかつ屋等、日本食も満載で、日本語ができる人も多く、安心して旅行が楽しめるはずだ。ちなみに四輪で走りたい場合も、近くに台湾で最もメジャーなコースのひとつ、大鵬湾国際サーキット(ペンベイ・サーキット)があるので、ハシゴもできるかもしれない。