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2016 SUPER GT 第2戦 FUJI GT 500KM RACE レースレポート
日程:予選:5月3日(火)/決勝:5月4日(水)
開催サーキット:富士スピードウェイ(静岡県小山町)
観客動員:8万5800人(2日間)
ドライバー:Takamori博士、田中勝輝、青木孝行
マシン: DIJON Racing GT-R #48(日産 GT-R NISMO GT3 R35)
結果:予選:GT300クラス20位 決勝:GT300クラス10位
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ゴールデンウィーク中に開催されるため、毎年、沢山のお客様が御来場されるSUPER GT第2戦『FUJI GT 500km RACE』が、予選:5月3日(火)、決勝:5月4日(水)に富士スピードウェイ(静岡県小山町)で開催された。今年は2日間で85,000人以上の観客動員となった。
今回のレースは、500kmセミ耐久レースとして行われるため、特別規則が発効され、2回のドライバー交代義務付け、第3ドライバーの起用が可能となった。DIJON Racingでは、レギュラードライバーのTakamori博士、田中勝輝に加えて、第3ドライバーに百戦錬磨の実力派で知られる青木孝行を起用した。
■5月3日(火) 公式練習
3連休初日ということもあって多くの観客が訪れた富士スピードウェイ。朝9時00分より公式練習が行われた。
DIJON Racing GT-R#48は、Takamori博士のドライブによりコースイン。マシンチェックとブレーキの熱入れを行うために連続周回を行うが、計測3周目に駆動系に若干の違和感を感じたTakamori博士は緊急ピットイン。メカニックの手によりマシンチェックが行われた。
駆動系の確認作業を行った後、青木選手がコースイン。青木選手は徐々にペースを上げ、テストプログラムを消化していき、1分39秒709までタイムを短縮するが、やはり駆動系に違和感を感じるとコメント。
その後、チェックのためピットイン~ピットアウトを行なった後、青木選手がテストプログラム消化のため再度連続周回を行い、最終的に1分39秒082までタイムを縮めた。
公式練習セッションも残り時間が少ないことから、田中選手にドライバー交代してコースイン。アウトラップを終えた直後、1コーナ進入時にマシンから強い振動を感じ、走行不能と判断した田中選手は2コーナアウト側にマシンを停止し、ここで公式練習は終了となってしまった。
■5月3日(火) 予選Q1(14時30分~15分間)
駆動系トラブルの修復は大規模なパーツ交換となり、Assy交換でギリギリ予選Q1開始直前に修復作業を完了させることが出来き、なんとか無事に予選出走を果たした。
Q1は青木選手がドライブ。マシンチェックも含めて念入りにマシンのウォームアップ走行を終い、そのまま計測3周目よりアタックを開始した青木は1分38秒423をマークし5位につける。翌周にはさらにタイムアップを果たし、1分37秒760で順位は少し落としたものの、それでも8位とQ1突破圏内のタイムを叩き出した。
その後、37秒台のタイムをマークするもタイム更新はならず、この時点で15位に順位を落とす。1周のクーリングラップを経て、セッションも残すところあと2分。青木選手は最後のアタックラップに挑むがタイム更新はならず。最終的に20位で終えることとなり、Q1突破は果たすことができなかった。
■5月4日(水) 決勝(14時00分~500Km)
この日の御殿場市内は早朝から非常に強い雨と風に見舞われ、スケジュール変更も危惧されたが、決勝レースのスタートセレモニーが行われる頃には、天候も回復し、雲ひとつない好天となり、路面も完全にドライコンディションとなり絶好のレース日和となり、50,000人を超える大観衆がサーキットを訪れた。
14時00分、フォーメーションラップを終え、SUPER GT第2戦『FUJI GT 500km RACE』がスタート。DIJON Racing GT-R#48のスタートドライバーは青木選手が務めた。20番手スタートの青木はオープニングラップで17位までジャンプアップし、その後も周回を重ねるごとに順位を上げていく。
16周を過ぎたあたりでタイヤを労わる旨の連絡がが青木選手より無線で伝えられる。ロングスティントを予定していた青木は若干ペースを落とすも、1分42秒台の安定したペースで走行を重ね、ピットイン直前には3位まで浮上し、43周を周回して最初のピットストップ。Takamori博士にバトンをつなぐ。
このピットストップの後、14位でコースに復帰したTakamori博士。1分41秒台のラップタイムを刻み順調に走行するも、このスティント中盤からリアタイヤのグリップ不足を訴え、タイヤを持たせるためペースコントロールして周回を重ねる。65周目には、GT500車両がタイヤバーストを起こし、コース上に大量のパーツが飛散したため、セーフティーカー(SC)が導入されるが、このSCがDIJON Racingには有利に働き、前走車とのギャップを大きく縮めることができた。
SCが解除され、72周を終えたところでチームはTakamori博士に無線で『ピットインまで残り5周』と伝え、Takamori博士もタイヤと相談しながらペースを上げる。9位までポジションを上げたTakamori博士は76周を終えたところで最後のピットイン。メカニックの迅速な作業もあり、最低限の時間で青木選手をコースに送り出す。
15位で復帰した青木選手は、ハイペースなラップタイムを刻んで11位まで浮上する。しかし前を行く30号車プリウスは青木選手とほぼ同タイムを刻んでいるためになかなか差が縮まらない。一進一退の攻防が続く中、先行する61号車BRZがドライブスルーペナルティーを受ける事に。93周目に61号車がペナルティ消化する際に青木選手は順位を上げ入賞圏内の10位に浮上した。
レースも残りわずかとなり、入賞が目に見えてきた矢先の97周目、『何かを踏んだ!』と青木選手から無線で報告が入る。100Rでコース上一面に散乱したGT500車両のカウル破片がDIJON Racing GT-R#48のフロントアンダーパネル右側に当たり、破損してしまった。
マシン確認のため、若干ペースを落としたが、この間に61号車BRZが背後に迫ってきた。チェッカーまで緊迫した展開が続いたが、青木選手は順位を守りきり、DIJON Racingはこの第2戦を10位でフィニッシュし、2013年開幕戦以来、3年ぶりとなる入賞を果たした。
今回のレースではチーム一丸となってシリーズポイントを獲得できました。第3戦オートポリス大会は平成28年熊本地震のために正式に中止が決定されたため、次戦は7月23日、24日開催の第4戦スポーツランドSUGO(宮城県菅生町)となります。次戦では更に上位入賞を目指して頑張って参りますので、引き続き、皆様のご声援を賜りますよう、応援宜しくお願い致します。