ルノーはスペインGP後に行われるF1インシーズンテストにおいて、アップデートされたパワーユニットを試す予定だ。
6月のカナダGPで導入が予定されている新パワーユニットは、5月17~18日にバルセロナで開催されるテストで初走行となる。ルノー製エンジンのカスタマーであるレッドブルは、これが今シーズンの転機になることを望んでいる。ルノーのテクニカルディレクター、ニック・チェスターはテストについて以下のように述べた。
「試してみることが山のようにある。新しいサスペンション、マシンの様々な部分でのさらなる空力のアップデート、冷却に関わる部分の改良に、Bスペックパワーユニットの評価などだ。つまり、2日間をフルに使うことになる」
5月13~15日に行われるスペインGPの期間中は、おもにジョリオン・パーマーのRS16において開発が進められる。今シーズン、ルノーからF1デビューを果たしたパーマーは、ロシアGPの金曜フリー走行後にフロアの交換をするまでは苦戦を強いられてきた。
「ジョリオンはソチの土曜日には、マシンに以前より満足しており、これによってパフォーマンスに強さが見られるようになった。彼のマシンを改善するための取り組みの一環として、フロアの交換を行った。これはマシンの空力面において、とても重要な要素だ。期待どおりの結果が得られ、前進している」
「スペインGPでジョリオンは新たなシャシー、RS16-03に乗ることになる。これは(シルバーストンで5月6日に行われた)撮影日にシェイクダウンしたものだ。レースではリヤウイングとフロントウイングに、アップデートが加えられる」とチェスターは付け加えた。
ルノーのマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、次戦スペインGPの週末が、フル参戦復帰を果たした今シーズンのターニングポイントになることを望んでいる。
「バルセロナが我々の開発プログラムのスタート地点であり、レースでも新しいアップデートが投入されていく。レース後のテストでも、いくつかの要素を投入する予定だ。我々はスペインGPを転機と捉えている。買収からの立て直しという期間を脱し、『我々のチーム』としての初戦だ。小さな部分から始めていくが、弾みがつくとの自信がある」
ルノーは昨年までのジョリオン・パーマーと同様、スペインGPの金曜フリー走行1回目でリザーブドライバーのエステバン・オコンに初めてステアリングを握らせることを発表している。昨年のGP3チャンピオンであるオコンは今シーズン、F1でのリザーブドライバー職を務めると同時にメルセデスからDTMへも参戦している。テストではケビン・マグヌッセンとともに走行を担当することになる。