関口雄飛 関口雄飛プレスリリース
2016年5月6日
予想外の苦戦を強いられたSUPER GT第2戦富士500kmレース、
困難を乗り越え、8位入賞。関口雄飛は連続入賞記録を12戦に更新
スーパーGT第2戦の舞台となったのは、LEXUS勢にとって、ホームコースともいえる静岡県、富士スピードウェイです。ゴールデンウィークのさなか、5月3日(予選)~4日(決勝)という変則的な開催日程ですが、今年も例年以上にこのイベントは賑わいを見せ、予選前夜からゲートオープンを待ちわびるファンの車が長い列となって東西ゲート前に停められていました。
3日に行われた朝のフリー走行の状況から、このレースに関してLEXUS TEAM WedsSport BANDOHはかなりの苦戦を強いられることが予想されました。最初にステアリングを握ってコースインしていった国本雄資選手もなかなかタイムが上がらず、代わってマシンに乗り込んだ関口雄飛も、「路面温度に対して、今回持ち込んできたタイヤがマッチングしていないので、オーバーステアが強い」ことを主張していました。
迎えた午後の予選、Q1アタッカーは国本雄資選手が担当しました。心配そうにタイミングモニターを見守る関口雄飛の表情は硬く、刻一刻と迫るチェッカードフラッグが振り下ろされる瞬間まで、じっと坂東正敬監督と国本雄資選手の無線でのやり取りを聴き続けました。しかしチェッカーを受けた時、国本雄資選手のタイムは全体の12番手。予選Q2へ駒を進めることすら叶わず、関口雄飛はライバルたちのQ2での走りをテレビモニターでチェックする以外にありませんでした。少しでも何かセットアップにおけるヒントになればと、予選Q2の映像を各車のマシンの動きに注目し、食い入るように見つめていました。
予選日の夜に強い雨が降りはじめ、早朝は加えて強風も吹き乱れた富士スピードウェイですが、決勝当日、朝の30分間のフリー走行が始まる頃には雨もあがり、関口雄飛はセットアップを煮詰めつつ、7番手タイムをマーク。それでもいまひとつ納得できない表情で、エンジニアと長いミーティングに入りました。
決勝レースが始まる頃には、まさに見事な五月晴れという強い日差しの中で、午後2時、500kmの長いレースがスタートを迎えました。
今回、スターティングドライバーを務めたのは国本雄資選手です。好スタートを切って1台を抜き、さらに周回遅れのGT300クラスが出始めたタイミングで、混乱に乗じてポジションを10番手まで上げ、それをキープしたまま序盤を戦いましたが、ライバル勢のペースが予想外に速く、次第にトップグループから引き離され始めました。苦戦を強いられる国本雄資選手は、18周を過ぎたあたりで後続マシンの激しい攻撃にあい、次第にポジションを落とし始めます。クラス14番手までドロップしてしまい、28周を過ぎたタイミングで早めのピットイン。関口雄飛にステアリングを委ね、上位入賞を狙ってハイペースで追い上げはじめました。
15番手でバトンタッチした関口雄飛は38周目までに12番手に浮上し、さらに上位を狙ったのですが、43周目に後続車に弾き飛ばされるような形で接触され、2台ともスピン。マシンに大きなダメージはなく、すぐにレースに復帰したものの、せっかく削ったタイムを台無しにされてしまいました。
72周目、関口雄飛から国本雄資選手に再び交代。その直後にGT500マシンがタイヤバーストによってボディカウルの破片をコース上にまき散らした為、セーフティカーが導入されました。レース再開後、なんとかポイント・フィニッシュを狙う19号車に対して状況は厳しく、連続入賞記録は11でストップかと思いはじめたレース終盤、上位陣にペナルティーストップや、首位を走るマシンにまさかのタイヤバーストが発生するなど、アクシデントが多発し、レースが終わってみれば8位入賞という結果を得ることができました。
国本雄資選手はレース後、悔しそうな表情を隠すことなく、「なかなかレース中にペースが上げられず、自分たちのレースがまったくできませんでした。チームとしっかりミーティングして、もっと速い車、強い車を目指して頑張るしかありません」と語りました。
坂東正敬監督は、「今日はドライバーたちが必死で頑張ってくれたのと、棚ぼた的な要素でポイント獲得はできましたが、全然嬉しくない内容でした。レースをやった気がしません。菅生までのタイヤテストでしっかりとマシンを煮詰めて、次は借りを返します」と厳しい表情で語りました。
■関口雄飛のコメント
「今回のレースは、予選、決勝を通じて不完全燃焼な気分が残りましたね、本当に厳しいレースでした。国本選手も僕も、精一杯頑張ったのですが、それで越えられる壁ではなかったという気分でした。ただし、そんな困難な状況の中でも8位という結果を得られたのは、自分たちのチーム力が着実にアップしていることを証明できたと思います。12戦連続入賞というのは、混乱や苦難の中でも結果を残し続けているわけですから、厳しい状況の中でも最大限の仕事はできたのだと思います。オートポリスが中止ということで、7月の菅生が勝負です。それまでにはタイヤテストもありますし、ヨコハマタイヤさんも今日のデータから、新しいタイヤを開発し、テストで投入してくれるそうなので、データをしっかりと取って、次の菅生はいいレースを皆さんにお見せしたいと思います。応援ありがとうございました」