入社式から1か月あまりが経過した。初任給も貰い、社会人としての意識も高まってくる頃だ。まだまだフレッシュな気持ちで仕事に臨みたいところではあるが、すでに後ろ向きな気持ちになってしまった人もいるようだ。
5月5日に2ちゃんねるには、「新入社員だけど仕事楽しいって何よ」というスレッドが立った。スレ主は自身の気持ちをこう吐露している。
「1ヶ月たって仕事に慣れてきたせいか『仕事楽しくなってきた』って言う同期が増えてきたんだけど、個人的にはその感覚が全くわからん。家にいる方が楽しいし早く帰りたい」
一人前になるまでの年月は「地獄」なのか
入社する前はスレ主も希望に満ち溢れていたようだ。「働く前は金稼げるし技術職だしでうきうきしてたんだけどなぁ。なんでこうなったんかなぁ」と心境を語っている。
これを受けスレ内では「だんだん責任を持つ仕事をするようになると大変さとやりがいが出てきてやりがいの感情の方が強いと楽しくなってくる」といった声も出ていたが、スレ主は納得いかない様子だ。
「それが分かるまではがむしゃらに働けってことか。正直今を楽しく過ごしたいよなぁ」
また、「それが分からないまま7年働いてる」という人に対しては、
「一人前になるまで10年!20年!とか言うけどさ、そんな年月を毎日『つまんねぇな、早く帰りてぇな』とか考えながら過ごさないといけないとか地獄」
と答えている。よほど今の仕事が意にそぐわないようだ。
スレ主のように1か月でそこまで気持ちが変わってしまう人は少数派かもしれないが、入社前と後でギャップを感じてしまう人は珍しくはない。ソニー生命保険が4月に発表した「社会人1年目と2年目の意識調査2016」によると、新社会人の79.6%が就活の結果に「満足している」と答えている。一方で、2年目の人に仕事の満足度を聞くと、「満足している」と答えた人は62.8%。3人に1人は不満を持っているようだ。
離職率が一番高い1年目、スレ主も「明日なんかこなきゃいいのに……」とウンザリ
さらに、2年目を迎えたばかりの社会人の21.4%が最初に就職した会社を「既に辞めたい」と答えている。実際に辞めてしまう人もいる。厚生労働省の「新規学卒就職者の在職期間別離職率の推移」を見てみると、2014年に卒業した大学生の12.2%が1年以内に離職している。
また、「3年離職率」と言われるが、統計を見てみるとはじめの3年間で最も離職率が高いのはどの年の卒業生でも1年目が最も高くなっている。1年目で無理だと感じてしまう人が多いということだろう。
スレッドでも「社会人一年目が一番つらいよ」という声があがっており、スレ主は「一年目はひたすら耐久か...はぁ...明日なんかこなけりゃいいのになぁ」とうんざりしている様子だった。だが、仕事は続けていく考えを固めたようだ。
「3年経ったら退職金出るし、とりあえずは3年頑張ろう!って思って仕事始めたらこれよ。まぁ、でも3年頑張るしかないか...」
また、仕事を楽しいとは思えないようだが、仕事中は集中して考える余裕もないため、「一生懸命ほどほどに頑張らずに仕事するわ」と気持ちを切り替えたようだった。
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