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夫といたくない症候群に「夫婦のありがたみを忘れがち」

2016年05月06日 17:20  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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子どもが中学生ぐらいになると、子育ても一段落し、夫婦ふたりの時間が増えてくる。そんな時期に意外と多くの方が陥っているのが、夫と一緒に過ごすのを苦痛だと感じてしまう「夫と一緒にいたくない症候群」。 幸せになるために結婚した大切なパートナーのはずなのに、一体なぜこんなことになってしまうのか? “夫といたくない症候群”に限らず、そもそも夫婦で問題が起こるのには原因があると話すのは、延べ2万人以上の夫婦のお悩み相談に答えてきた夫婦問題カウンセラーの木村泰之さん。 「まず、みなさんは夫婦について本当に考えたことがありますか? 何か困ったことが発生しなければ真剣に考えることはないと思います。普通に暮らしているときは、どうしても夫婦のありがたみを忘れがちです」 また積極的に幸せになろうとする気持ちも重要。 「夫婦はふたりで幸せを求めるのが自然です。どちらか一方、もしくはふたりとも幸せを待つだけだったり、自分は幸せになれないと考えていては、幸せは逃げていってしまいます。これは決めごとをするときにも言えることで、ふたりで決めることが少なく、相手に任せっきりにしている夫婦には問題が起こりがちです」 さらに、婚姻制度の基本的なルールも頭にあるかどうかで、違いが。 「同居の義務がある、お互い助け合うなど、結婚するときには当たり前と思って意識しませんが、問題が起こるとルールを守らなかったと相手を責める材料にしがちです。こうしたルールも、普段から意識しておくことで心構えが違ってきます」 ふたりを取り巻く、現代社会ならではの環境も原因のひとつ。 「昔は自分の親やきょうだいが夫婦のお手本でしたが、今の時代は情報も人間も多様化し、親きょうだいでも夫婦としての考え方を教えてもらうのは難しいため、ひとりで悩んで袋小路に入り込んでしまいます。夫婦で解決できない問題が発生したとき相談できる人を持つことも大事です」 【夫婦問題が起こる5つの原因】 1、夫婦についてしっかり考えたことがない 2、夫婦で幸せになれないと考えている 3、夫婦についての知識があまりない 4、夫婦ふたりで決めることがない 5、夫婦問題を相談できる人がいない 木村さんのもとを訪れる相談者の多くは、夫婦関係にさまざまなストレスを抱えていて、本人がそれを自覚していない場合がほとんどだとか。自分のストレスを自覚し、軽減できれば、問題解決の第一歩に。 「夫や妻と一緒にいることが苦痛になっている夫婦はやはり多いです。一緒にいるのが煩わしいと思ってしまい、お互いの存在がプラスに働いていないとストレスを感じています。また、相手の束縛がきつく、夫婦でいると自分の自由がないと感じている方も少なくありません」 束縛とは逆に、他人のようによそよそしく、一緒にいても夫婦の実感がわかないというパターンも。 「結婚しても相手のことがよくわからない、気を遣いすぎて疲れるなど、本来の自分を出せずに夫婦を続けているのも大きなストレスになります」 波風は立たずとも、夢や目標がない夫婦にもストレスの種が。 「何かふたりでするわけでもなく、ただ淡々と毎日を過ごしているだけの夫婦です。そこには相手を応援したり、されたりという関係はなく、ふたりの中から発生する笑顔も少ないです」 また、ひとりでいるより夫婦でいるほうが不安が増すという人も。 「パートナーがいつもネガティブなことを言うため、自分も前向きに考えられなくなる。これが続くと夫婦でいる意味がわからなくなり、負担ばかりかかるというストレスに陥ります」 このように、たくさんの種類がある夫婦のストレス。当てはまる人も多いのでは? 【夫婦に起こる5つのストレス】 1、夫婦でいると煩わしいと思っている 2、夫婦でいると自由がない 3、夫婦間がよそよそしい 4、夫婦で夢がない 5、夫婦で不安しかない イラスト/きくちもも