トップへ

貧困問題に関わる弁護士たちが「児童扶養手当」に関する電話相談に応じる

2016年05月06日 11:41  弁護士ドットコム

弁護士ドットコム

記事画像

父母の離婚などで「ひとり親」となった家庭に支給される児童扶養手当について、電話で相談を受け付ける「児童扶養手当ホットライン」が5月12日の朝から夜にかけて、実施される。日本弁護士連合会の主催で、同連合会の貧困問題対策本部の弁護士たちが無料で相談に応じる。日弁連が児童扶養手当に焦点を絞った電話相談を実施するのは初めてという。


【関連記事:「穴あきコンドーム」で性交した男性がカナダで有罪に・・・日本だったらどうなるの?】



●「児童扶養手当は、ひとり親家庭の貧困解消にとって重要」


児童扶養手当は、主に貧困に悩む母子家庭を経済的に支援するために、地方自治体から現金が支給される手当で、全国で約100万人が受給している。昨年末の法改正で、2人目、3人目の子どもについて支給額が引き上げられたが、所得制限があったり、支給要件にひっかかって児童扶養手当をもらえない家庭があるなどの問題が指摘されている。



今回は、児童扶養手当を申請したが断られてしまった人やこれから申請しようと考えている人などを対象に、「養育費をもらっている場合は児童扶養手当をもらえるのか?」「離婚ではなく別居の場合はもらえないのか?」といった質問に答える。



すでに児童扶養手当をもらっているが、支給額が少ないなどの不満がある人の相談も受け付ける。ちなみに、子どもを連れて別居している場合は「1年以上の遺棄」という要件を満たせば児童扶養手当が支給されるが、実務上はかなり厳格に運用されているという。



日弁連貧困問題対策本部の紅山綾香弁護士は「児童扶養手当は、ひとり親家庭の貧困を解消するために非常に重要な政策。弁護士が相談に適切に対応できるように、どのような問題があるのか広く聞いて、全国的な援助の体制を作っていきたい」と話している。



ホットラインの実施日時は、5月12日(木)の午前10時から午後8時まで。電話番号は0120-108-167。


(弁護士ドットコムニュース)