第2戦 富士 決勝レポート (GT300)
燃費悪く優勝逃すが、見事2位表彰台
フリー走行は、リアのトラクションなど前後のバランスを見ながら、決勝へ向けたセットの確認を行った。午後は気温が上がる予報だったので、それを想定したセットでレースのスタートを待った。
スタートドライバーは小林崇志。後続車との間隔を見ながら小林はタイヤを暖めながらスタートを切った。トップをキープしながら、小林は徐々に後続車との差を広げていった。39周目に最初のピットインを行い、高木真一にバトンタッチ。しかし、給油に時間がかかってしまい、ピットアウトした時点で後続車に抜かれてしまった。スピードはあるものの、燃費があまり良くないので給油に時間がかかってしまった。
高木は見た目の順位で14番手でコースに復帰したが、実質は2番手で走行を続けた。高木は安定したペースで周回を重ねたが、67周目に500クラスの車がバーストしてしまい、セーフティーカーが導入された。セーフティーカーがピットロードに入った周回に高木もピットイン。小林に交代した。
小林は3番手でコースに復帰したが、前車はまだピットインしていなかったので、すぐに2番手に復帰出来ると考えていた。しかし、2番手の車はタイヤを交換せずにピット作業を行い2番手のままコースに復帰した。
小林は冷静にペースをあげていき、89周目に2番手に復帰した。残り10周余りでトップとの差は10秒ほどあったが、小林のペースは前車よりも1秒前後速かった。しかし、終盤トップの車もペースを上げてきたので、追いつく事は出来ず2位でレースを終えた。
優勝出来る手応えがあっただけに悔しさが残るが、初日のトラブルを考えれば良い結果を得られたレースだった。次もトップを目指して準備をしたい。
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「昨日のトラブルがでなくて良かったね。ちゃんと走ってくれれば速さはあるから、トラブルが出たり、タイヤのマネージメントを上手く出来れば良い結果を出せると思います。ブリヂストンも今回良いタイヤを持ってきてくれたので、今回の結果につながったと思います。あとは燃費だけかな?給油に時間がかかってしまったので、燃費を考慮したペースなども考えなおさないとね」
一瀬俊浩エンジニアのコメント
「リアのトラクション不足があったので、その改善を主に行いました。ドライバーからは評価してもらえたので、良い方向に向かっていると感じていました。レースではアンダーステア方向にセットをもっていきましたが、フロントへの負担が多くなりそうだったので、その辺を考慮しながら戦略を組みました。最初のピットインで給油に時間がかかってしまい、他車に抜かれてしまいました。ラップタイムは良かったのですが、抜くまでに至らず2位でレースを終えました。シーズンの序盤で2位になれた事は良かったと思いますので、これからまた色々と見直して戦略を含め頑張りたいと思います」
高木真一選手のコメント
「昨日のトラブルで殆ど走れなかった事を考えれば贅沢な結果だったかも知れません。しかし、欲が出てきてしまって、ポールポジションから良いペースで走れたので優勝したい気持ちが強くなりました。ライバル達は僕達とイーブンか、少し僕達の方が速く走れていたと思いますが、給油で時間がかかってしまったので、その辺で差が出てしまいました。燃費を含め今後考えていかなければならない事だと思いました。ペース配分やタイヤ開発に今後は目を向ける事になりますが、次回も良いレースをしますので、期待していて下さい」
小林崇志選手のコメント
「ファーストスティントはペースも速く、マージンを20秒ほど築ければレースを上手くコントロール出来ると考えていました。しかし、スティントの後半くらいからタイヤの摩耗が激しくなり、ギャップをそれ以上広げる事が出来ませんでした。この車は燃費があまり良くないので、最初のピットインの給油に時間がかかってしまい、順位を落としてしまいました。終盤は何とか追い上げて2番手までポジションを回復しましたが、トップを獲れなかった事が非常に悔しいです。昨日のトラブルで殆ど走れなかった事を考えればよかったのかも知れませんが、チームやブリヂストンさんが良い状況を作ってくれて出せた結果だと思います。今回500km走って課題も見えてきたので、次回までに改善していきたいです」