2016年のスーパーGT第2戦富士の決勝レースがスタート。半分の55周を終えて、ポールシッターのカルソニックIMPUL GT-Rがトップをキープしている。
午前中までは強かった風も弱まり、五月晴れで絶好の観戦日和となった富士スピードウェイ。グランドスタンドもほぼ満員になり、多くのファンが注目するなか、110周の決勝レースがスタートした。
ポールポジションのカルソニックIMPUL GT-Rはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラがスタートドライバーを担当。トップでTGRコーナー(1コーナー)を通過すると、着実に2番手以下を引き離していく。6周目に入ってGT300クラスとの混走状態になると各所でポジション争いが激化。まずは2番手のS Road CRAFTSPORTS GT-Rの本山哲に3番手のZENT CERUMO RC Fの立川祐路が接近。6周を過ぎたところで一瞬並びかけるも、ここは本山がポジションを守った。10周目には、本山がペースを戻し、トップのオリベイラを追いかけていく。
一方、追いかける立川は10周目を過ぎてからペースを上げることができず、4番手のMOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリに接近されてしまう。数周は押さえ込んでいたが、15周目の最終コーナーでクインタレッリにインを突かれ、4番手へ後退。しかし17周目のTGRコーナーでクインタレッリのインに飛び込み順位を奪い返した。この2台がバトルを繰り広げたことで5番手DENSO KOBELCO RC Fのヘイキ・コバライネンが2台に接近し、三つ巴のバトルへと発展した。
20周目に入ると本山のペースが落ち、3位を争う集団が接近。GT300と絡んだ隙に間合いを詰めた立川が27周目のTGRコーナーで本山のインに飛び込み、2番手に浮上。オーバーテイクされた本山も粘りの走りで、2周後のTGRコーナーで並びかけるが立川も懸命にブロック。白熱したバトルで場内を沸かせた。
ここまで、GT500クラスはトラブルなく走行していたが、30周目のトヨペット100RコーナーでRAYBRIG NSX CONCEPT-GTがハイスピード状態でスピン。タイヤバリアに衝突する手前で停止したものの、トラブルが発生したのかスロー走行でピットへ。修復を施し4周遅れで戦列に復帰した。
2番手以下がバトルを繰り広げている間に、トップのオリベイラは30周目には後続とのギャップを19秒まで広げ、独走状態を築いていった。
30周を過ぎたところで、各車1度目のルーティンピットを迎える。まずは31周目終わりにS Road GT-Rがピットインし千代勝正にドライバーチェンジ。すかさずZENT RC Fも1回目のストップを行い、石浦宏明にドライバー交代。このピットでは順位の変動はなかったものの、引き続き接近した状態が続いている。トップのオリベイラは38周を終えてピットインし、安田裕信が中盤スティントで走行を重ねている。
40周を過ぎてもZENT RC FとS Road GT-Rのバトルは続いたまま。開幕戦同様に千代が果敢に石浦を攻め立てプレッシャーをかけていく。これに石浦も何とか逃げていたが43周目のTGRコーナーで膨らんでしまう。これを千代が見逃さずサイド・バイ・サイドに持ち込みコカ・コーラコーナーでアウトからパス。2番手を取り戻した。2番手に浮上した千代は、その後もコンスタントに1分32秒台を連発し、当初は15秒近くあったトップ安田との差を9.3秒にまで縮めている。
55周を終えてトップはカルソニックGT-R、9.3秒差の2番手にS Road GT-Rがつけ、3番手のZENT RC Fが11.1秒差で続いている。