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メタボ体型は「自己管理」と関係ない人もいる!? 進化の過程で「消費カロリーが少ない人」が誕生

2016年05月04日 15:40  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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メタボ体型の人は「自己管理ができていない」として、出世させない会社もあるといわれる今日このごろですが、仕事の評価がそんな理不尽な基準で決まるはずがない、と不満を溜めている方々に朗報です。

5月2日放送の「バイキング」(フジテレビ)によると、世の中には小食でも太ってしまう人がおり、その原因は「節約遺伝子」にあるのではないかというのです。もしその説が正しければ、肥満と自己管理には必ずしも関係がないことになります。(文:篠原みつき)

「節約遺伝子」で1日200キロカロリー分の違い

番組は、ぽっちゃりタレントを集めて「肥満に厳しい現代社会への怒りを聞く」激白コーナーを展開していました。まずは体重150キロ、YouTuberのずきてぃさんの一日の食事を見ると、驚くべき食べ過ぎということが判明しました。

朝から大盛りカツカレー2杯など、飲み物は常にコーラ、10時のおやつなど含めて1日6食。「我慢するくらいなら、太っててもOK!」という意思が強烈に伝わってきます。

これを見たお笑い芸人・メイプル超合金の安藤なつさん(35歳)は、同じ量を食べるには「私は4日はかかるかも」と不思議顔。身長168センチ、体重128キロにもかかわらず「回転寿司は10皿でおなかいっぱい」「今日もヨーグルトとチアシードしか食べてない」と打ち明けると、スタジオはエー!と驚きに包まれました。

大食いでないのに太ってしまう人について、肥満外来専門医の佐藤桂子先生は「遺伝子的に太りやすいものを持ってる人は、そもそも痩せづらい」と指摘しました。β3アドレナリン受容体の遺伝子の変異で、普通の人に比べて1日200キロカロリー分少なくても生きていけるのだそうです。

この「節約遺伝子」は日本人の3人に1人が持っていると考えられており、他の人と同じように食事をした場合、エネルギーが消費できずに余ってしまうので、それが脂肪として蓄えられて「ダイエットの効果が出にくいんですね」というわけです。

遺伝子検査は専門機関で、数千円で調べることができる

「ですから、太っている人が一概に食べ過ぎが原因とは言い切れないんです」

佐藤先生がこういうと、安藤さんは「完全にこれだったわ……」と絶望の表情。しかし進化の過程で遺伝子が変異したという解説を受けて、「エコカーみたいなもんですよね。燃費がいい」とプラス思考でまとめていました。

とはいえ、一般の人の理解はそこまで追いついていません。番組がぽっちゃりな人をどう思うか街頭インタビューしたところ、「だらしない」「恋愛対象ではない」「自己管理が全くできてない」「電車で座らないで欲しい」と厳しい意見が相次ぎました。

ただ、安藤さんのような人もいることを思うと、あまり批判的に見るのは偏見というもの。遺伝子検査は専門機関で、数千円で調べることができるそうなので、気になる方は検査を受けてみてはいかがでしょうか。

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