マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエによると、彼らは次のF1スペインGPで大型アップグレードの投入を予定しているという。
先週末のロシアGPでは、フェルナンド・アロンソが6位、ジェンソン・バトンが10位に入り、チームとしては昨年ハンガリーGP以来のベストリザルトを記録した。レース後にブーリエは、燃料をセーブする必要さえなければ、マクラーレンのペースは4位と5位に入ったウイリアムズ勢と対等だったと語っている。
「次のスペインでのレースに向けて、大幅なアップグレードを用意している」とブーリエは言う。
「私たちのクルマに合っているモナコでは、これまで以上の競争力を発揮できるはずだ。バルセロナについては、どこまで行けるか、わからないけどね」
また、ブーリエはホンダ・エンジンの全体的なパフォーマンスには満足しているものの「もう少し改善できる余地はある」と付け加えた。
アロンソもブーリエと同様に、今後さらに希望が持てると考えているようだ。
「ポテンシャルはあるし、このあとにはバルセロナとかモナコとか、クルマの性格に合ったサーキットでのレースが、いくつか控えている。僕自身かなり期待しているよ。そうした週末に、しっかりと良いレースをして、できるだけ多くのポイントを取れればと思っている」
いっぽうバトンは、こう語った。
「昨年の同じ時期と比べれば、獲得したポイントもずっと多い。これはチームにとって、すごく良いことだ。次のレース(スペイン)は、絶対的なペースという点ではまだちょっと厳しいかもしれないが、モナコでは大量にポイントを稼ぐチャンスがあるかもしれない」
ただしマクラーレンのロシアGPでの成績は、他チームの不運によるところも大きかったとバトンは指摘する。
「2台のレッドブルが下位に沈み、フェラーリの1台がフィニッシュできなかったという事実を忘れてはいけない。それだけで順位が3つ上がる。つまり他のドライバーのトラブルによって、ずいぶんポジションを稼いだのは確かだ」
「もちろん幸運を拾えるときには拾わなければいけないし、それができるようになったのは良いことだ。バーレーンでは、それさえできなかったのに(バトンは6周でリタイア)、ロシアでは2台がポイント圏内でフィニッシュしたのだからね」