スーパーGT第2戦富士は4日、決勝を前に午前8時半から30分間のフリー走行が行われ、MOTUL AUTECH GT-Rがトップタイムを記録した。
予選でのドライコンディションから一転し、昨晩は暴風雨に見舞われた富士スピードウェイ周辺。当初は決勝日のフリー走行も雨になるのではないかと言われていたが、朝になると一気に天候が回復。セッション前には富士山も顔を出すほどの晴天となった。ただし、最終コーナーからTGRコーナー(1コーナー)方面にかけては強風が吹き荒れ、風が影響するコンディションの中でセッションがスタートした。
当初はウエット宣言が出ていたものの、セッションは序盤からドライコンディションで推移。ほぼ全車がスリックタイヤでコースインすると、30分間をフルに使ってマシンやタイヤの確認のほか、ピット作業の練習を行っているチームも見られた。
雨の影響で路面コンディションが悪くなっていたこともあり、各車のタイムは周回が進むたびに上がっていく。特に速さをみせたのが予選ポールポジションを獲得したカルソニックIMPUL GT-Rで、セッション中盤には1分30秒986をマーク。その後も好ペースで周回を重ねた。
また、走り始めはホンダ勢も上位タイムを並べる速さを見せ、RAYBRIG NSX CONCEPT-GTの伊沢拓也が一時2番手、ドラゴ・モデューロNSX CONCEPT-GTの武藤英紀も4番手タイムを記録した。
一方、途中まで上位に顔を出していなかったレクサス勢だが、セッションが残り10分を切るとペースアップ。Keeper TOM’S RC Fのジェームス・ロシターが1分30秒954でトップに浮上、WAKO’S 4CR RC Fの大嶋和也も1分31秒249で3番手につけた。
その後のセッションは特に大きなアクシデントもなく順調に進んでいたが、終盤になってフォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rがコカ・コーラコーナー手前でスロー走行状態からマシンを止めてしまった。
セッション終盤は路面コンディションもさらに向上し、各車が続々とタイムを更新していく。まずは残り5分を切ったところでDENSO KOBELCO SARD RC Fのヘイキ・コバライネンが1分30秒939でトップに躍り出ると、直後にMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生が1分30秒689をマークしトップに浮上。WAKO’S RC Fのアンドレア・カルダレッリもコンマ2秒差で2番手につけたところで、チェッカーフラッグが振られた。
結局トップはMOTUL GT-R、2番手にWAKO’S RC F、3番手がDENSO RC Fというオーダーに。ホンダ勢トップはRAYBRIG NSX CONCEPT-GTの8番手となった。昨日とは打って変わり各マシンのラップタイムは接近。トップ10がコンマ7秒以内にひしめいている状態だ。この後の決勝では気温と路面温度がさらに上昇することも予想され、それが各陣営にどう影響していくのかも見所の一つとなりそうだ。
注目の決勝レースは14時00分にスタート。500km、110周で争われる。