4月26日(火)のF1委員会で決定が先送りされていた、2017年以降のレギュレーション変更。その後、4月29日を期限に電子投票が行われ、同日パワーユニットに関するレギュレーション変更が決定した。
しかし、決定期限となっていた4月30日に、車体製造に関する技術規則の変更についての発表は結局、行われなかった。ただし投票は4月29日に締め切られており、関係者の話では変更に反対していたメルセデスが妥協するかたちで、予定どおりレギュレーションが変更されることになった模様だ。
ラップタイムを速くするために、車幅、タイヤ、前後ウイングをすべて広げ、かつディフューザーを拡大するという暫定案は、ほぼ変わらない。では、なぜ正式発表が遅れているのか。その要因として考えられるのが、暫定案に新たに2点の変更が追加されたことだ。ひとつは、レースで使用できる燃料が現在の100kgから105kgになるということ。もうひとつは現在レギュレーションで定められていない、シーズン中の燃料とオイルの変更について、2017年からは、それぞれ年2回とすることで合意したようだ。
燃料増量に関しては、メルセデスAMGのトト・ウォルフが当初から反対を表明。メルセデス・ユーザーも全チーム追随していた。しかし、F1委員会は26票中18票で可決される仕組みとなっており、メルセデス・ユーザーの持ちぶんは4票のみ。結果、22票vs4票で可決されたようだ。
これにより2017年の車体は、以下のような仕様となる予定だ。カッコ内は2016年仕様。
フロントタイヤ幅:305mm(245mm)
リヤタイヤ幅:405mm(325mm)
サスペンション・トラック:2000mm(1800mm)
フロントウイング幅:1800mm(1650mm)
リヤウイング幅:950mm(750mm)
リヤウィング高:800mm(950mm)
車体幅:1600mm(1400mm)
ディフューザー高:175mm(125mm)
ディフューザー幅:1050mm(1000mm)
最大重量:722kg+タイヤ(約5kg)4本分(702kg)