バーニー・エクレストンは、コクピット保護システムの候補となっているハロおよびエアロスクリーンは、どちらも気に入っておらず、このようなデバイスはF1に不要であると発言した。
コクピット保護システムは2017年から導入される見通しとなっており、どのシステムを採用するかを決定する期日が7月1日に設定された。フェラーリはプレシーズンテストでハロを試し、レッドブルはロシアGPの金曜フリー走行でエアロスクリーンを試験的に搭載。エアロスクリーンは今後スペインやモナコで、さらなるテストが行われる予定となっている。
エアロスクリーンについての意見を求められたエクレストンは、「スクリーンが汚れるたびに掃除をすることになるので、多くのピットストップが見られるようになるだろう。良いことだ」と冗談めかして答えた。ハロとエアロスクリーンのデザイン面については「どちらも好きになれない」とエクレストン。F1のコクピット保護システムはどうあるべきかと聞かれると「何もいらない」と述べた。
ロシアGP金曜フリー走行のあと、レッドブルはテストの一環としてエアロスクリーンに向けて飛来物が発射される映像を公開。エクレストンは、いかなるコクピット保護システムも、テストでは実際の事故を十分に再現できないと考えている。
「テストでは静止しているが、実際のレースではタイヤが飛んでくる。そういった場合には、どちらのマシンも動いている。静止したマシンで、どうシミュレーションするんだ? タイヤがどんな動きをするか、どうしてわかるというんだ? なんにしても当たったら跳ね返るだけだろう」
金曜日(4月29日)にエアロスクリーンを目にしたルイス・ハミルトンは「驚くべきものだ」とコメント。彼は危険であることもF1の重要なアピールポイントであるとの考えから「マシンに乗っているとき、そこには危険があることを僕は知っている」と発言した。
これを受けてエクレストンは「望むのであれば、もっと危なくすることもできるぞ」と述べている。