ルイス・ハミルトンの予選中の違反行為について審議中となっていたが、ロシアGPのスチュワードは「戒告」処分とし、グリッドペナルティは科さないことを決めた。
ハミルトンはQ1開始後まもなく2コーナーでコースオフ、その際ランオフエリアからの復帰の手順が適切でなかったとして、呼び出しを受けていた。
ドライバーたちは、2コーナーでコースを外れた場合、白地に赤の矢印を描いたポリスチレン製ブロックの左側を通ってコースに戻るよう指示されていた。しかし、ハミルトンの車載カメラの映像から、予選開始直後のランでブレーキングを遅らせすぎてコース外に出たとき、この指示を守らずにコースに復帰したことが確認された。
ハミルトンから事情を聞いたスチュワードは、この件については戒告処分とし、それ以上のペナルティは科さないとの裁定を下した。今回のレーススチュワードには、元F1ドライバーでル・マン24時間レースで5度の優勝経験を持つエマニュエル・ピロが含まれている。
ただし、ハミルトンはバーレーンGPの予選中にピットレーンでリバースギヤを使ったことでも戒告を受けており、次に同じ処分を受けると、10グリッド降格のペナルティが与えられる。
ハミルトンはパワーユニットのMGU-Hトラブルのため予選Q3に出走できず、ロシアGP決勝を10番手グリッドからスタートする予定だ。