4月30日、FIAがロシアGPまで使用した各マニュファクチャラーのトークン使用実績と残りトークン数を以下のように発表した。
フェラーリ:26トークン(残り6トークン)
ホンダ:18トークン(残り14トークン)
メルセデス:21トークン(残り11トークン)
ルノー:8トークン(残り24トークン)
これで、すでにチーム広報が「2トークンを燃料システムに使用した」と発表しているメルセデスだけでなく、3トークンをICEに使用したと言われているフェラーリのトークン使用数が正式に確認された。
ところが、ここで新たな疑問が発生した。ルノーのトークン使用状況だ。開幕戦でFIAが発表していた内容は次の通りだった。
フェラーリ:23トークン(残り9トークン)
メルセデス:19トークン(残り13トークン)
ホンダ:18トークン(残り14トークン)
ルノー:7トークン(残り25トークン)
今回ロシアGPの土曜朝に発表されたものと比べると、ルノーも「1トークン」使用していることが判明した。いったいルノーは、どこでトークンを使用したのか。レーシングディレクターのフレデリック・バスールを直撃すると「バーレーンGPで使用していた」ことが、わかった。
ルノーはバーレーンGPでジョリオン・パーマーのCE(コントロール・エレクトロニクス)を交換しているものの、ICE、ターボ、MGU-H、MGU-K──いわゆる主要4コーポネントは変えておらず、ロシアGPでも現時点で1基目のまま。つまり、コンポーネントを交換しないでアップデートできる部分にトークンを使用したことになる。メルセデスと同じ戦略だと考えると、ルノーも燃料システムまわりにトークンを使用しており、1トークンということは、あくまで推測だが燃料噴射装置を変えたと予想されるメルセデスとは違って、点火装置(スパークプラグなど)を改良した可能性が高い。
いずれにしても、なぜ発表はバーレーンGPではなく、ロシアGPだったのか。バスールの言葉が事実ならば、FIAの発表が遅い感は否めない。