F1ロシアGP公式予選は、メルセデスのニコ・ロズベルグが前戦の中国GPに続いてポールポジションを獲得。開幕からの4連勝に向けて、最高のポジションを苦もなく手に入れた。
ロズベルグ最大のライバルと言える、チームメイトのルイス・ハミルトンは予選Q2でロズベルグのタイムを上回ろうとアタックをかけていたラップで、異変が発生。ソチの2本目の長いストレートでパワーを失ってしまったのだ。ハミルトンは中国GPの予選でもトラブルに見舞われ、痛恨のQ1落ちを喫している。チームによれば、今回も上海と同じパワーユニットのMGU-Hが問題を抱えたと考えられている。
このトラブルにより、ハミルトンはロズベルグのトップタイムにコンマ5秒およばないまま、Q2が終了。チームはガレージに戻ったチャンピオンに、即座にQ3を走れないことを告げた。
ロズベルグはQ3最初のアタックで首位に立ち、ダメ押しとするはずだった2回目のアタックはミスを犯して中断。それでも、ロズベルグのポールポジションを阻む者はいなかった。
フェラーリのセバスチャン・ベッテルが、ロズベルグのコンマ7秒落ちで予選2位。しかし、ベッテルは中国GPスタート直後の事故でギヤボックスにダメージを負っており、交換したため5グリッド降格のペナルティが決定している。
そのため、ロシアGP決勝でロズベルグの隣からスタートすることになるのは、予選3位のバルテリ・ボッタス。フェラーリのキミ・ライコネンを上回り、見事トップ3に入った。
メルセデスは中国GPの予選でトラブルが起きたハミルトンのパワーユニットを分析し、問題のある部分のみ交換して、スペアとして、ここに持ち込んでいた。ロシアGPの予選で2基目のパワーユニットにトラブルが発生したため、決勝に向けて、そのスペアを使うことになる。今後さらにコンポーネントの交換が必要になるかどうか、現時点ではわかっていないという。