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『レヴェナント』は『バードマン』の撮影中から動き出していた? イニャリトゥ監督がコメント

2016年04月30日 21:31  リアルサウンド

リアルサウンド

『レヴェナント:蘇えりし者』(c)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

 第88回アカデミー賞で主演男優賞、監督賞、撮影賞の3冠に輝いた『レヴェナント:蘇えりし者』より、メガホンを取ったアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督のコメントが到着した。


参考:森直人の『レヴェナント:蘇えりし者』評:イニャリトゥ監督による、ハリウッド大作への真っ向勝負


 本作は、実在したハンターのヒュー・グラスが体験した、過酷なサバイバルを描いた実話ベースの物語。19世紀のアメリカを舞台に、狩猟中に熊に喉を裂かれ瀕死の重傷を負った上、狩猟チームメンバーの1人、ジョン・フィッツジェラルドに愛する息子を殺されたヒュー・グラスが、フィッツジェラルドに復讐を果たそうと生き延びる様を描く。


 イニャリトゥ監督は、「このプロジェクトは、5年をかけた私の夢だった。最初に脚本を読んだ時から、美しく大きなスケールの背景で繰り広げられる強烈に胸を打つストーリーに強い魅力を感じた。こんな作品に関われるチャンスは人生で一度きりだと思っているよ」と、2013年3月より撮影が開始された『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の製作中には、既に本作のプロジェクトが動き出していたことを明らかにしている。


 また、「鑑賞者を作品の中に引きこむのは、圧倒的な自然を目の当たりにしたかのような臨場感だ。当時の環境をとことんリアルに再現するため、人の手に触れていない、原始に近い場所を探した」と、撮影のこだわりを振り返る。その言葉通り、本作のロケは100箇所近くに及ぶ未開の土地で行われ、撮影には人工照明を使用せず、自然光と夜の撮影で使用する火のみで、当時の人々が置かれた環境を再現した。撮影現場は時にマイナス27度まで気温が下がり、その過酷な撮影に、多くのスタッフがリタイアしたという。(リアルサウンド編集部)